最新のT9ダイレクト搭載〜「N901iC」の文字入力を試す:効率よいメール入力を考える(2/3 ページ)

» 2005年03月28日 20時58分 公開
[太田純,ITmedia]

 「↓(中央線が)」は文字の入力後、候補選択だけで結果が得られることを示している。「↓[変換](行ってる)」は、候補選択後にかな漢字変換操作が必要なことを示す。

 POBoxなどの予測入力と同様、候補には1つしか辞書単語が含まれないので、入力は文節ごとに行うことになる。

 T9漢字モードでは文字を入力するごとにさまざまな漢字候補が表示されるが、同じ読みを持つ候補は常に1つしか存在しない。つまり、入力に対応するさまざまな読みに対して、それを漢字に変換したときの先頭候補が表示されていると考えればいい。

 例文1のように同音語が少ない文章を入力するときは、T9候補を選択するだけで入力が完成する。

 読みに対して別の同音語候補が表示されているときは、その候補にカーソルをおいて[変換](右ソフトキー)を押し、表示された候補一覧から目的の単語を選ぶ。

 例文3の最後のように、ひらがなを入力するために漢字からひらがなへの変換(「紅」→「くれない」)が必要になることもある。

T9のメリットとデメリットを比較する

 T9かなモードとくらべると、T9漢字モードにはいくつか利点がある。1つは(うまくいけば)候補選択だけで漢字が入力でき、かな漢字変換の手間を省けることだ。

 もう1つは漢字候補のほうが文字数が少ないため、候補ウィンドウにより多くの候補を表示でき、見通しがよくなることだ。

 そのかわり、「くれない」が欲しいときに「紅」を選んで変換するという操作はあまり直感的ではない。

 ちなみにT9漢字モードの学習は、読みと漢字の両方について行われる。例えば初期状態では「からなあ」に対する先頭の候補は「切らない」だが、「紅」を選んで「くれない」に変換し、確定すると、次回は「からなあ」の先頭候補に「くれない」が表示される。

 T9を予測入力と比べたときの利点は、キーを押す回数をさらに減らせる可能性があることだ。原則としてキーを1回押せば1文字入力できる。濁点は別にキーを押すことになるが、大文字小文字の変換は不要。「ちゅうおう(たやあああ)」のように同じ行の文字が連続するときも「→」を押さなくていい。

 T9の弱点は、単語の読みが辞書になかったとき、とたんに入力が面倒になる点。これはT9漢字モード、T9かなモード共通の弱点だ。目的の読みが候補に出てこない場合は[読み](左ソフトキー)を押し、数字キーで1文字ずつ順に読みを確定させていく必要がある。

 たとえば「あいうえお」と入力したければ、「あああああ[読み]12345」と入力するわけだ。これでもキーを押す回数はマルチタップより少ないのだが、1文字ずつ入力を完成させるのに比べると、やや気をつかう。ダウンロード辞書をうまく併用するなどして、快適に文字入力する方法を自分で会得してほしい。

 T9ダイレクトは従来のT9と比べて、よりスムーズな操作が可能になったという印象を受ける。素性のよさは開発担当者がT9を日常的に使っていることを感じさせるものだ。こうした開発が行われている限り、今後の発展にも十分期待できるだろう。

ワード予測はクイックな操作が困難

 N901iCには“ワード予測”という予測入力が用意され、かな入力やT9入力と組み合わせて利用できる。最近の予測入力の例にもれず、ワード予測にも前方一致予測と次文節予測の両方が用意される。ただしモバイルルポのフレーズ予測と同じように(2月8日の記事参照)、基本的には過去に入力した単語しか候補に出てこない。

 次文節予測のふるまいはモバイルルポとはやや異なる。モバイルルポでは自立語と付属語の組み合わせに対して次文節の単語が予測されるが、ワード予測では付属語そのものに対して予測が行われるようだ。

 たとえば「大学/を/卒業/して」を入力したあとで「高校/を」を入力すると、モバイルルポでは「卒業」が出てこないが、N901iCでは出てくる。

 したがって、N901iCでは文章を細切れで入力したほうが、あとからワード予測で再利用しやすくなる。例えば「大学を」は「大学/を」と分けて変換したほうがいいし、「活躍している」も「活躍/して/いる」としたほうがいい。

 かな入力モードで前方一致予測を行う。T9入力では「↓」を長押ししないとこの候補ウィンドウは表示されない(左)。前方一致予測、次文節予測のいずれも過去に入力した単語だけが候補として表示されている(左、中央)。「卒業/して」のように細切れ入力したほうが次文節予測で再利用しやすい(右)

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