キータッチはやや固めで、クリック感もそこそこある。「5」キーには判別用突起とくぼみがあるが、いずれもはっきりしていて指で探り当てやすい。終話キーはほかのキーよりキートップが低く、誤って押さないよう配慮されている。細かいところだが、こういう配慮はありがたい。
上下左右キーは小さめで、決定キーからそれほど離れていない。指が大きいユーザはカーソル移動時に誤って決定キーを押さないように気をつかうかもしれない。
F901iCの入力補助機能はN901iCと同様、あまり充実していない。主な特徴をまとめておこう。
F901iCはポケベル入力をサポートしていない。代わりに“スロット入力”と呼ばれる入力方式が用意されている。これは上下左右キーと決定キーだけで文字を入力する仕組みで、左右キーで行を選び、上下キーで段を選ぶというものだ。
例えば「し」を入力するには「→→↓[決定]」とすればいい。使うキーが少ないので初心者にはいいかもしれないが、高速な入力は望めない。また、画面下部を入力バーが占めるので予測入力とは同時に利用できない。実際のところ使っているユーザはいるのだろうか。
かな小文字は文字キーには割り当てられていないので、小文字を入力したければ大文字を入力してから大小切替キーを押す必要がある。逆トグルは右下ソフトキーで可能だ。アンドゥは用意されていない。
カタカナはカナ変換(左ソフトキー)で入力可能だ。英数変換は用意されておらず、予測候補にも数字列はない。英数字を入力するには入力文字種を変更するのがいちばん早い。このあたりは他社機に比べてはっきり見劣りする部分であり、ぜひとも改善を望みたいところだ。
入力文字がないときに右下、左下ソフトキーを押すとそれぞれ絵文字、記号の入力画面になる。全画面を使った見やすい表示で、連続入力も可能だ。
ダウンロード辞書は存在しない。予測辞書には地名などの固有名詞もそこそこ収録されているものの、それだけで十分とはやはりいいがたい。富士通にはダウンロード辞書の採用を切に望みたい。
スロット入力では画面下部に入力バーが表示され、左右キーで行、上下キーで段を選べる。入力バーがあるため予測入力とは共存できない(左)。絵文字・記号の入力は全画面を使った分かりやすいものだ(中央、右)
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