ケータイビデオプレーヤーとしての「902T」(前編)短期集中ロードテスト「902T」 No.8

» 2005年07月06日 01時20分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 回転2軸ボディの「902T」は、ディスプレイを表にして折りたためるビュワースタイルでも使える。これはケータイビデオプレーヤーとしてはなかなか便利に使えるのでは──。今回はケータイビデオプレーヤーとしての使い勝手を見てみます。

 マニュアルの12-3を確認すると、ムービーフォルダには拡張子が「3gp」「3g2」「mp4」のMPEG-4ファイルを保存可能と記されており、いわゆる3GPPに準拠した動画ファイルを再生できるようです。ビデオプレーヤーとして見たときに気になるのは、どんな形式の動画ファイルを、どの程度のクオリティのものまで再生できるか──といったところでしょう。

 まずフォーマットですが、筆者の手元にあった902Tの動画作成用に指定されている「Ulead Video Tools BOX 2」と、アイ・オー・データ機器のテレビチューナーカードに付属する「GV Encoder」で3g2フォーマット(音声はAMR)に変換したものは、320×240ピクセル(QVGA)でも問題なく再生できました。

 ちなみに「Ulead Video Tool BOX 2」の場合、ウィザードを使った変換では320×240ピクセルを画面サイズとして指定できないので、バッチ変換機能を使って「320×240ピクセル、256Kbps、音声AMR」で、「GV Encoder」ではプリセットされている「3GPP2 320×240 384Kbps」(音声はAMR)の設定を利用しました。実は「GV Encoder」のエンコードエンジンはUlead製なので、再生できて当然かもしれません。ただし「GV Encoder」なら“PCで録画後に自動変換”といったこともできるので、902Tユーザーにはアイ・オー・データ機器のテレビチューナー製品は良い組み合せですね。

 GV Encoderではこの設定を使用。GV Encoderの最新版では一定ファイルサイズで分割も可能になるなど、地道な改良が加えられています

 また携帯電話向けの動画変換としてはお馴染みのフリーウェア「携帯動画変換君」でも、「3GPPファイル、音声AMR形式一般設定、XViDエンコードエンジン」で、「QVGA(320×240ピクセル)標準画質15fpsモノラル」の設定で変換したファイルは問題なく再生できました。基本としては3GPPか3GPP2で、音声がAMRであれば再生可能という感じです。どの方法で変換したファイルも、320×240ピクセルだとテロップもおおむね読み取れますし、画質も満足のいくものです。

 明日の後編ではビデオプレーヤーとしての使い勝手を見ていきます。

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 ITmedia記者が、普段使いの携帯電話の模様をレポートする長期連載記事です。一ユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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