「こだわりはレンズ」──シャープに聞く「903SH」(1/2 ページ)

» 2005年09月03日 02時17分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 光学2倍ズーム付き3.2Mピクセルカメラ、2.4インチのモバイルASV液晶、そしてGSM/W-CDMAのデュアルモードに加え、Bluetooth、赤外線通信ポートも装備。テレビ閲覧やFeliCaなどの“新しい機能”は備えないが、スペックの高さでは他の追随を許さない、ハイエンド携帯電話が「Vodafone 903SH」だ。

 ポイントをシャープに聞いた。

「まずレンズから見直して」

 「こだわりはレンズ。まずレンズから見直して5群6枚、うちガラス5枚を使いました」。こう話してくれたのは、シャープで903SHの商品企画に携わった馬場木綿子氏だ。

 携帯のカメラといえば画素数ばかりがクローズアップされるが、高解像度化にともなってレンズのクオリティが必要とされるのは案外見逃されがちなポイント。903SHでは、まずレンズの枚数が前機種「902SH」の5群5枚からさらに増えている。

  標準時(ワイド) 光学ズーム時(テレ)
F値 F2.8 F4.0
フォーカス 10センチ〜∞ 50センチ〜∞
光学ズーム時のスペック。「光学ズーム専用ボタン」といったものはなく、望遠側のボタンを押すとまず光学で2倍にズームし、さらに押すとデジタルズームが働く。2つがシームレスに統合されている

 実際に撮影した画像は、荻窪氏による記事を待ってもらうとして、ここではスペックと体感的な内容をお伝えしたい。まずCCDはシャープ製のフレームインターライントランスファ方式。CCDは光源に向けたときに縦線が写ってしまうスミア現象が欠点だといわれているが、この方式のCCDはスミアを抑えられる。サイズは1/2.5インチだ。

 撮影時のレスポンスも向上した。最大サイズの1536×2048ピクセル/画質ハイクオリティで撮影したとき、約10秒。XGA(1024×768ピクセル)/画質ノーマルの場合約4秒だ。画像処理にグラフィックスチップ「T4G」を使っており、これが高速化に貢献しているのだという。ちなみに、回転2軸ヒンジを生かして、液晶を反転させてたたむと自動的にカメラが起動するように設定することもできる。起動時間は約3秒とこちらも高速だ。

 「今は903SHをカメラ代わりに使っているんです」と馬場氏。カメラ代わりに携帯を使うには、画質だけでなく起動や保存の速度、操作性が重要。このあたりを十分に気をつけて開発された903SHは、カメラ付き携帯の“1つの完成型”だろう。

高級車、高級時計のイメージ

 デザインには「高級車、高級時計をイメージした。全方位デザインを目指した」と馬場氏。液晶側の表面はピアノ調の光沢、バッテリー側の裏面は革風のシボ加工がなされている。上下が斜めに切り落とされた、クサビ状の形状も面白い。「ヒンジ部には、アンテナとカメラが入っていて、どうしても出っ張ってしまう。これをデザインの一部にしたい」(馬場氏)という意図で、この形状が生まれた。

 コネクタカバーも、よく見ると凝っている。miniSD、イヤホンマイク、充電(シリアル端子)の3つにカバーが付いているが、いずれも硬質なカバーが柔らかいゴムで本体に取り付けてある。使い込んでも、変色なし、ビラビラなし、バネも使っていないので外れることもなし、というわけだ。

GDP 2005で、シャープのデザイナー水野理史氏が示したデザインコンセプトモック(8月28日の記事参照)。903SHを指しているわけではないが、もしもこれがベースイメージだとしたら、かなり忠実に実機化したといえるだろう
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月21日 更新
  1. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  2. なぜ「060」携帯番号は18カ月あっても延期になったのか? それでも「慌てる必要はない」現状 (2026年07月20日)
  3. 専用充電器はもう不要? 中韓スマホから国内勢まで巻き込む「USB PPS」急速充電の新常識 (2026年07月14日)
  4. 「Pixel 11」は何が変わる? メモリ減少で100ドル前後の値上げも? 出そろったうわさを整理する (2026年07月19日)
  5. 携帯番号に「060」が採用されるワケ 「電話番号とは何か」を歴史とともに振り返る (2024年10月09日)
  6. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  7. ショップとAIで差別化を図る「ドコモの銀行」――住信SBIネット銀行ユーザーからは戸惑いも (2026年07月19日)
  8. ミドルハイレンジモデルにも水冷搭載 nubiaから「Neo 5 GT Special Edition」登場 (2026年07月19日)
  9. “特典終了”が続く「d払い」「dポイント」のお得さはどう変わるのか これからは「dカード」の利用が得策? (2026年07月17日)
  10. 最大13日間バッテリー持続、丸型デザインの「CMF Watch 3 Pro」がAmazonで販売中 1万3800円 (2026年07月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー