普段電車に乗っていると、HDDやシリコンメモリを内蔵したポータブルオーディオプレーヤーを手にしている人をよく見かける。そして、今や多くの人にとって必須ともいえる機器となった携帯電話にも音楽機能搭載の波が押し寄せている。
最近ではNTTドコモの「Music PORTER」(2004年10月の記事参照)やボーダフォンの「803T」(10月25日の記事参照)のように、オーディオプレーヤー機能を最前面にアピールした製品もあり、筆者のような「音楽大好き、携帯電話は手放せない」という種類の人間から見ると“オーディオプレーヤーとしての携帯電話”が、かなり気になる存在になってきた。
筆者は現在、ポータブルオーディオプレーヤー(クリエイティブメディアの「Creative NOMAD MuVo2」。マイクロドライブ/4Gバイト版)と携帯電話(ドコモ「SH901iS」)を持ち歩いている。それぞれのサイズは小さくても、2台分となると意外にかさばる上、どちらかの充電を忘れることもしばしば。「いっそのこと、ポータブルオーディオプレーヤーを使わず、携帯電話の音楽再生機能に乗り換えてしまえないものか?」と考え始めた。
そこで本企画では、いくつかの“音楽携帯”と呼ばれる端末を試用し、「携帯電話をポータブルオーディオプレーヤーの代わりに利用して、持ち運ぶデバイスを1個に統合できるか」という点を探っていく。
まずはじめに、筆者自身のオーディオプレーヤーの利用スタイルをざっとまとめておこう。
今回の企画では、これらの基本的な使用スタイルをベースに話を進めていく。テスト用の端末は、NTTドコモの「P901iS」(記事一覧参照)、ボーダフォンの「Vodafone 803T」、auの「W31S」(3月14日の記事参照)の3機種を用意した。まずはオーディオプレーヤーとして利用するときに気になるスペックを確認しておこう。
対応音楽ファイル形式 | SD-Audio、ノンセキュアAAC |
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対応記録メディア | miniSD |
バッテリー駆動時間 | 連続待受時間 約500時間(静止時)/約350時間(移動時) |
本体サイズ・重さ | 102×49×18.3ミリ(折りたたみ時)/約109グラム |
対応音楽ファイル形式 | 付属ソフトのBeat Engineで著作権を保護したAACおよびMP3 |
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対応記録メディア | miniSD |
バッテリー駆動時間 | 連続待受時間 約400時間(W-CDMA)/音楽再生時 約7時間 |
本体サイズ・重さ | 47×100×26ミリ(折りたたみ時)/約134グラム |
対応音楽ファイル形式 | ATRAC3 |
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対応記録メディア | メモリースティックDuo、メモリースティックPRO Duo |
バッテリー駆動時間 | 約250時間 |
本体サイズ・重さ | 50×107×26ミリ(折りたたみ時)/約136グラム |
筆者自身が普段ドコモ端末を使っていることから、まずはP901iSを中心に話を進めていく。
まず、音楽CDの楽曲をminiSDに収納する方法から見ていこう。これは思った以上に簡単な作業で、P901iSのパッケージに同梱されるリッピング/転送ソフト「SD-Jukebox V5」を利用して、画面の指示に従った数ステップを行なうだけだ。
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