「携帯電話をポータブルオーディオプレーヤーの代わりに利用して、持ち運ぶデバイスを1個に統合できるか」を検証する本連載(12月12日の記事参照)。第2回では、「SD-Jukebox」で取り込んだ音楽を「P901iS」で聴いてみる(5月20日の記事参照)。
多少の諦め(DRM付きWMA形式の楽曲は取り込めない)と多少の手間(プレイリスト作成)を経て、ひとまずminiSDへの音楽データ転送は完了し、P901iSで音楽データを聴ける環境が整った。さっそく聴いてみるとしよう。
携帯電話側のポータブルプレーヤー機能は、最も基本的な音楽データ再生のほか、全曲/リピート/ランダム再生、プレイリスト作成(携帯電話上で99曲まで登録可能なプレイリストを作れる)、サラウンド/S-XBS/TRAINといったエフェクト機能など、なかなか充実している。
使い慣れたインタフェースの延長線上で音楽機能を操作できるので、使い勝手はかなりいい。また、高精細な液晶画面と多くのキーを備えているので、液晶ディスプレイを備えずボタンも小さい「iPod Shuffle」などに比べて、個人的にはかなり使いやすい印象を受けた。
別売りのドコモ純正オプションとして、簡易リモコン付きのイヤフォンマイクもあり、これを使えば手元で音楽関連の機能を操作できる。
若干気になるのは、バッテリーの持ち時間。端末を閉じた状態で音楽をリピート再生していたところ、約5時間でバッテリーが切れた。日々の移動時間を考えると「5時間あれば十分」とも思えるが、5時間の間にはメールも来れば電話もするわけで、実運用上はもっとバッテリー駆動時間は短くなると考えられる。
移動時に音楽を聴くため、バッテリー残量が気になるという人は、自宅と会社のそれぞれにACアダプタを用意しておくといいだろう。ただし出張や旅行などで、長時間移動が必要なときにはやや不安を感じることになるかもしれない。
次にコスト面を考えてみよう。P901iSの価格は発売からかなりの日数がたっているため、買い増しだと2万円台後半、新規やPDCからの切り替えだと1万円前後(2005年12月13日時点)。ハイエンドFOMAとしてはかなり手ごろな価格帯に落ち着いてきている。音楽を聴けるFOMAが欲しい旧製品ユーザーなら、検討端末の1つとして挙げられるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.