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» 2006年01月27日 14時40分 公開

「WX310SA」ロードテストNo.6:Javaアプリ版Webブラウザを試す

ウィルコムのPHS「WX310SA」は、MIDP2.0準拠のJavaアプリに対応しています。今回は、WX310SA対応のJavaアプリ版Webブラウザの使い勝手を見ていきます。

[memn0ck,ITmedia]

 先週にWX310SAのファームウェアアップデートプログラムがリリースされましたが(1月18日の記事参照)、いろいろ忙しかったこともあり、先日ようやくアップデートしてみました。NetFrontの不満点として挙げていたgzip転送に対応していたり(2005年12月19日の記事参照)、ポケベル入力の不具合改善やリマインダー機能の変更がなされています。ファームウェアアップデートで機能が強化されるのはウィルコムならではという気がします。

 今回は、Javaアプリに注目してみました。WX310SAは「WX310J」とともに、ウィルコムのPHSとして初めてJavaアプリに対応した端末です(9月27日の記事参照)。仕様はMIDP2.0(2005年9月の記事参照)という世界標準に準拠しており、アプリ(JARファイル)サイズ最大1Mバイト、ヒープメモリ700Kバイト。最新の他社携帯のJavaアプリと比較するとややスペック的には劣っているようです。また、利用できる通信プロトコルは、HTTPおよびHTTPSのみとなっています。これについて、ウィルコムに問い合わせたところ、将来はメッセンジャーアプリなどを利用できるようなSocket通信も行えるように拡張する予定だということです。楽しみですね。

 miniSDカード上にJavaアプリをインストールすることはできません。しかし、本体メモリにインストールしたJavaアプリが、miniSDカード上にあるデータを利用することは可能です。このあたりは、データサイズの大きなゲームや辞書、地図アプリといったコンテンツを開発する上では有利でしょう。

 また、注意すべき点としては、デフォルトで利用している通信網である「CLUB AIR-EDGE」を利用できるのは公式アプリのみで、勝手アプリは「CLUB AIR-EDGE」以外の一般プロバイダと契約し、その接続設定をして利用しなければならない点です。公式コンテンツに対するセキュリティ上の仕様とのことですが、初心者には分かりづらいですし、ユーザビリティや料金面でもあまりいい仕様とはいえません。これについては打開策がないようで、残念な点です。

 とはいえ、ウィルコム端末がJavaアプリに対応したこと自体はとても喜ばしいことです。すでにいろいろなアプリが開発されており、今回はその中からWebブラウザを紹介します。

Webブラウザ「jigブラウザ」「Opera Mini」

 WX310SAには、フルブラウザ「NetFront v3.3」が搭載されており、あえてJavaアプリのWebブラウザを利用する必要はないかもしれません。しかしNetFrontよりJavaアプリで提供されているWebブラウザのほうがいい面もあるのです。ここでは公式アプリとしてWX310SAの発売日から提供開始された「jigブラウザ」(9月28日の記事参照)と正式リリースされた「Opera Mini」(1月24日の記事参照)を紹介します。

 jigブラウザは、ウィルコム公式サイト「CLUB AIR-EDGE」(「メニュー」→「[3] Web」→「[1] 公式サイト」)から「インターネット」→「無線LAN/ツール」→「jigブラウザ」にアクセスし、インストールします。ポインタを十字キーで自由に動かして操作するのが大きな特徴で、利用料金として年額6000円または月額630円がかかります。

 Opera Miniは、公式サイトにアクセスしてもうまくインストールできないので、インストールファイルのJADファイルに直接アクセスします。またこのときに、Smart-Fit モードまたはデスクトップモードでユーザーエージェントがNetFrontになっていることを確認し、ファイルサイズが61450バイトであることを確認してください。Opera Miniには、高機能版のHi-Fiバージョンと低機能版のLo-Fiバージョンがありますが、WX310SAではHi-Fiバージョンはうまく通信できないようです。これでバージョンv.1.1.2421がインストールできるはずです。実は、最新版はグローバルな正式版となるバージョンv.1.2.2960なのですが、このLo-Fiバージョンは、WX310SAの最新ファーム1.1では「An error occured.」というエラーが出てうまく動きません。

 Opera Miniは、「#」+「数字キー」でショートカット操作が行えるのがなかなか快適で、Smart-Fit Rendering技術によりケータイ画面の横幅に合わせた表示ができる点も便利です。ただし公式アプリではないので、通信には一般プロバイダを利用することになります。

 これらのJavaアプリ版Webブラウザの特徴は、直接Webページを閲覧するのではなく、専用サーバを介して、クライアントアプリに最適な形式で通信・転送を行うため、通信速度の割に高速に表示できるといったところでしょう。NetFrontもウィルコムの高速化サービスを利用すれば、似たようなところにはなりますが……。

 いろいろなWebブラウザから選択できるというのはありがたいですし、NetFrontのサブブラウザとしてOpera Miniあたりを入れておいても損はないでしょう。次回は、ほかのいろいろなJavaアプリを紹介しようと思います。

  NetFront jigブラウザ Opera Mini
タイプ プリインストール(組み込み) JAVAアプリ JAVAアプリ
価格 無料 有料
年額6000円
月額630円
無料
CLUB AIR-EDGE経由 ×
(一般プロバイダ経由のみ)
専用サーバ経由
(高速化サービスは必須ではない)
高速化(圧縮)サービス
(月額315円)
タブブラウザ × ×
スタイルシート
JavaScript


左がjigブラウザで、右がOpera Mini。Opera Miniはファイルサイズが大きいバージョンをインストールした場合には、もう少しグラフィカルなエンジ色ベースの画面となる。jigブラウザは、通常・文章・縮小表示の3種類、Opera Miniは、Smart-Fit Rendering技術を用いた横スクロールのない一列表示モードのみとなっており、大きいページはいくつかに分割して表示される


memn0ck

 ハンドル名は「memn0ck」と書いて、「メムノック」と読む。ケータイ・モバイル情報マニアで、小さなデジタルガジェットに目がない。趣味でケータイ・モバイル関連の個人ニュースサイト「memn0ck.com」を運営しているが、日常は白衣を着た理系野郎。1976年東京生まれ。


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短期集中ロードテストとは

 ITmediaのライターが、普段使いの携帯電話の模様をレポートする連載記事です。1人のユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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