これぞ究極の全部入り──「904SH」、5つの新機能(1/2 ページ)

» 2006年03月01日 00時00分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 2005年を「反転攻勢の年」、2006年を「本格的な成長に向けた正念場」(ボーダフォンの津田志郎会長)と位置付けるボーダフォン。得意とするコミュニケーション分野を軸に革新的なサービスを生み出そうとする中、多彩な新サービスや機能を盛り込んだ3Gのフラッグシップモデル「904SH」を発表した(2月28日の記事参照)。

 ここでは、904SHに搭載された「顔認証機能」「6軸モーションコントロールセンサー」「VGA液晶」「電子コミック」「Bluetoothを使ったコミュニケーション」の5つの新機能/サービスについて見ていこう。

端末オープン時に利用者の顔を認証──顔認証機能

 端末の高機能化やおサイフ化に伴い、重要視され始めているのが携帯電話のセキュリティ機能。パスワードによる認証だけでなく、指紋認証や顔認証(関連記事1、関連記事2参照)などの機能を備えた携帯電話も増えている。

 ボーダフォンも904SHに同社初となる顔認証機能を用意した。採用された顔認証技術は、沖電気の携帯電話向け顔画像処理ミドルウェア「Face Sensing Engine」だ。あらかじめ取り込んだ5枚の顔写真から目や鼻、口などの特徴点を抽出して記憶し、インカメラに写った顔の特徴点と合致させる形で認証を行う。

 顔認証を利用できるのは(1)端末を開いたとき(2)バックライトオフからの復帰(3)本体の電源を入れたときの3つのシーン。特に端末を開いた際の認証は、他社携帯の顔認証に比べてユーザビリティがいいと説明員は話す。端末を開くとインカメラが起動して顔を認証するという作法は、普段の携帯電話の操作の延長線上にあるもので、違和感を感じさせないという。

 極端に暗い場所や色の入ったメガネなどを苦手とするのはほかの顔認証と同様で、こうしたシーンでの対応策を2通り用意している。1つはベースとなる5枚の顔写真を取り込む際に、2〜3枚は多様な環境で撮影してもらうことによる対応。もう1つは認証の精度を4種類用意することでの対応だ。

 認証精度は「高」「中」「低」「マスク」の4通りから選択でき、「高」に設定すると他人と間違えることはほとんどなく、「低」に設定すると精度は下がるが認証はしやすくなる。「中」は「高」と「低」の中間くらいの設定だ。マスクは、花粉症の人がマスクをしたままでも顔認証を行えるようにと用意したユニークな設定で、目や眉などの特徴点を元に認証を行うという。

認証精度の設定は4通りから選べる(左)。顔の写真は最大5枚登録できる(中)。端末のオーナー以外にも4人の顔情報を登録できる(右)

 顔認証がぎりぎりで失敗した場合の次の認証方法にも工夫が見られる。「顔の特徴点がおおむね合致しているが、認証でエラーが出た場合、『秘密の質問に対する答え』を入力するようにしている」(説明員)。暗証番号の入力は最後の手段とし、その前の段階では使い慣れた日本語を使って認証を行えるようにしている。

認証時のインタフェース。顔での認証がきりぎりのラインだった場合は秘密の質問に答えることで認証をクリアできる。秘密の質問は自作可能

 ほかにも、他社携帯の顔認証がオーナーの顔しか登録できないところを最大5人まで登録できるようにしている。「親が子供の携帯をチェックする場合や法人利用などを考慮した」(説明員)

 今後は任意のフォルダに対するセキュリティなど、さらに多くの機能を顔認証に対応させることを検討中。顔認証はボーダフォンとして推進していくとし、今後発売される端末に順次載せていく計画だ。

6軸モーションコントロールセンサー

 904SHに初搭載されたのが、ボーダフォンと愛知製鋼が共同開発した6軸のモーションコントロールセンサー(2月28日の記事参照)。ボーダフォンはこれまで、5軸のモーションコントロールセンサー(2005年1月の記事参照)を「V603SH」や「804SH」に搭載しているが、「6軸ではZ軸の加速度も取れるようになり、全方位の計測が可能になった。そのため精度も向上している」という。

3Dモデルを使った旧センサー(上)と新センサー(下)の機能比較。旧センサーを搭載した端末は、90度以上端末を回転させても3Dモデルは回転しない。新センサーでは端末をさらに90度回転させても3Dモデルが動きに対応して回転する


旧センサーは、端末を机の上などに置いた状態でも若干のノイズが出ていたが(右)新センサーではそれが軽減されている


6軸のモーションコントロールセンサーは、データのデジタル出力に対応したA/Dコンバータや補正用温度センサー、制御マイコンを搭載しながら5軸のセンサーと同等のサイズに仕上がった

 904SHでは、このモーションコントロールセンサーをVodafone live! NAVI利用時の地図のスクロールやヘディングアップ、ゲームなどのコンテンツで利用している。

いくつかプリセットされるコンテンツの中でもユニークなのが、「星座をさがそ」。見たい星座をアプリで検索し、画面上に現れる緑色のガイドラインに従って端末を夜空にかざすと、端末越しに星座を見つけられる

 6軸のセンサーは、ワンチップ上にA/Dコンバータや温度センサー、制御マイコンを搭載したことから、従来の5軸センサーに比べて端末に搭載しやすいという。これまでモーションコントロールセンサーはシャープ製端末にしか搭載されていなかったが、今後は他メーカー端末へも順次拡大する計画だ。

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