基本スペックは、メインディスプレイが2.3インチ(QVGA)、サブディスプレイが1.07インチ(128×128ピクセル)の透過型TFT液晶。カメラユニットはアウトカメラが130万画素、インカメラが30万画素のCMOS。アウトカメラはオートフォーカスやマクロ機能には非対応となる。今どきの携帯としてみると、QRコードの読み取りに対応していないのが苦しいところ。(QRコード読み取りを実現する)マクロ機能を実装するにはレンズユニットを移動させる必要があり、薄さとトレードオフになってしまった部分だろう。
メモリカードスロットは備えていないが、内蔵メモリは140Mバイトと大容量。パッケージに同梱されるUSBケーブルでPCと接続すれば、付属のPCソフト経由で内蔵メモリにアクセスでき、データの読み出しや書き込みを行える。
本体側に装備されるコネクタは1つで、ここに通信(USB)ケーブル、イヤフォンマイク、ACアダプタのすべてを接続する仕様になっている。合理的なようにも思えるが、これらすべてが専用品となるため、市販のイヤフォンマイクやヘッドフォンは利用できない。音楽プレーヤー機能も備えていることを思うと少々不便であり、せめてステレオミニプラグの市販のヘッドフォンを接続可能にするアダプタを用意してほしいところだ。
なお充電は、付属のUSBケーブル経由でも行えるので、PCに接続したりiPod用などとして市販されているUSBコネクタを備えた充電器と接続して充電することも可能だ。
Bluetoothはver 1.1をサポートし、プロファイルはHSP、HFP、DNP、FTP、OPPに対応する。ヘッドセットの利用やワイヤレスモデムとしての利用、対応機器間でのデータ交換が可能だ。付属のPC用ユーティリティもBluetoothに対応しており、PCからワイヤレスでデータフォルダにアクセスし、データの読み書きができる。
ダイヤルキーはフラットなパネル状のフレームレスタイプのものを採用している。入力しづらそうにも見えるが、キーストロークやキーピッチは十分に確保され、キータッチもしっかりしている。
薄さゆえの不満点として挙げられるのが、端末を開閉し辛い点だ。原因として挙げられるのは、ディスプレイ部と本体部がぴたりと閉じて隙間に指を滑り込ませにくいことと、閉じる方向に働いているバネの力がかなり強いことだ。両手で開閉操作を行うとさほど気にならないのだが、片手で開閉操作をすると開けにくく、閉じた時には勢い余って指を挟んでしまうこともあった。
側面にくぼみを設けたり、バネの力を少し弱くするなど、開閉のしやすさにもう少し配慮がほしいところだ。もっともディスプレイ部はバネの力だけで閉じた状態と開いた状態をキープしているようで、この薄さを実現するためにヒンジ部の構造をシンプルにしたことが影響しているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.