カメラ機能の作り込みが光るストレート端末「N73」

» 2006年04月26日 05時10分 公開
[園部修,ITmedia]

 フィンランドのNokiaが4月25日に発表したマルチメディア端末「Nseries」の新製品3機種(4月25日の記事参照)の中で、全体のバランスがよく、日本市場においても好評を博しそうな端末が「N73」だ。

 N73は、スマートフォン向けアプリケーションソフトの共通プラットフォーム「S60 3rd Edition」(2005年11月18日の記事参照)ベースの3G端末で、W-CDMAとGSMに対応している。90番台、80番台、70番台と3つの大きなラインアップがあるNseriesの中では中堅機種に位置づけられるN73だが、単体のデジタルカメラ顔負けの機能を搭載しているのが特徴だ。価格は、インセンティブなしでおよそ400ユーロ(約5万7000円)になるという。

Carl Zeissレンズ採用の3.2メガAFカメラを搭載

 カメラ機能では、Carl Zeissレンズやオートフォーカス機構の採用が目を引く。撮像素子は3.2メガピクセルのCMOSを搭載しており、最大2048×1536ピクセルの写真が撮影可能だ。被写体に約10センチまで近寄れるマクロ機能も持つ。レンズユニットはスライド式のカバーで覆われており、カバーを開けるとカメラが起動する。

PhotoPhoto

 ボディの右側面には、デジタルカメラのようにシャッターボタンとレビューボタンを備える。写真を撮るときは基本的に横位置で構えるようにインタフェースが設計されており、QVGA液晶をフルに使ってフレーミングと撮影、再生が楽しめる。撮影中のメニューはディスプレイの右端に表示され、スティック状の十字キーで項目を選択、別メニューを開いて設定を変える仕様だ。別画面を開くのは少々手間がかかるが、設定に関する細かな説明が表示されるため初心者にも使いやすい。

PhotoPhoto 左の写真は端末の上部。ステレオスピーカーと電源スイッチがある。右の写真は端末の右側面だ。液晶面が下になっており、カメラとして横位置に構えた状態を上から見るとこうなる。左側にデジタルズームが操作できるキーがあり、右側にレビューボタンとシャッターボタンがある。右端の大きい方がシャッターだ
PhotoPhoto 左の写真は端末の左側面を写したもの。中央近くに赤外線ポート、右端にストラップホールがあるほかは目立つパーツはない。底面は専用インタフェースとACアダプターを接続する丸い穴がある
Photo レンズカバーを閉じた状態

 設定項目は、撮影補助用ライトのオン/オフなど基本的なものからシーンモード、ホワイトバランス、露出補正、連写モード、カラートーンといった高度な機能までを搭載。ISO感度もAutoのほかにHigh/Medium/Lowの3段階から選べ、外部メモリにはRSMMCではなくminiSDが利用できる。デジタルカメラが備える機能はほぼ盛り込んであるという印象だ。

PhotoPhotoPhoto シーンモードの設定やISO感度の変更(High/Medium/Low)といった細かな設定変更ができるのが特徴。画像の解像度を変更する際には画素数だけでなく最適な用途なども表示する

 シャッターボタンの横にあるレビューボタンは、直前に撮影した写真を呼び出すボタンで、デジカメの再生モードに相当する機能。ここから写真を一覧表示したり、スライドショーを開始したりもできる。「Ken Burnsエフェクト」という機能を利用すれば、写真にズームやパンといった動きをつけ、音楽と一緒にイメージビデオのように再生することも可能だ。

Photo レビューボタンを押すと再生モードになる。再生モードでは、写真を1コマずつ全画面表示するモードのほか、サムネイル表示を動かしながら写真を確認するモードもある

 PictBridgeやBluetooth、赤外線経由での写真印刷機能「XpressPrint」も利用できる。発表会場では実際に撮影した写真をその場で印刷するデモを行ったほか、インクジェットプリンタでA4に近いサイズに印刷したサンプルなどを配布し、画質の高さをアピールしていた。さすがにA4まで拡大すると暗部ノイズが目立ち、解像感も少々心もとないが、L判程度の大きさなら十分実用になる。

 なおNokiaは同日、ネット上で写真を公開・共有できるサービス「Flickr」に直接写真をアップロードできる機能をNseriesの新製品に搭載したことを発表した。写真のアップロードに加えてコメントをつける機能などもサポートしている。ちなみにFlickerは、米Yahoo!の関連会社となったカナダのLudocorp Research & Developmentが提供しているサービスで、ブロガーなどには人気のサイトだ。

マルチメディア機能やPCとの連携機能も充実

 N73には、カメラだけでなく、オーディオプレーヤーやステレオFMラジオ機能もある。オーディオファイルはMP3/AAC/Enhanced AAC/Enhanced aacPlus/WMAの各形式のファイルが再生できる。ボディ上部にはステレオスピーカーも装備するほか、ボディカラーに合わせ、グレーか黒のリモコンとイヤフォンを同梱する。

Photo 音楽再生機能を利用するためのリモコンとイヤフォンも付属する

 もちろんNokiaのスマートフォンだけに、PCとの連携機能も充実している。メール機能ではPOPだけでなく、IMAP4ベースのメールサーバにもアクセスできたりとなかなか強力だ。もちろんWord、Excel、PowerPoint形式の添付ファイルやPDFファイル、ZIPファイルの中を閲覧することもできる。Mini Map機能を持つフルブラウザの「Nokia Web Browser」も標準搭載した。

 ボディーは2トーンカラーでまとめられていて、3つのカラーバリエーションが用意される。シルバーグレーとディーププラム、フロストホワイトとメタリックレッド、フロストホワイトとモカブラウンの3色で、それぞれが派手すぎない個性的な色合いになっている。Nokia 6680ベースをベースとするボーダフォンの「702NKII」と比べると、若干長さがあるが幅は49ミリとスリムで厚さも19ミリに抑えられている。

Photo カラーバリエーション。上からフロストホワイトとメタリックレッド、シルバーグレーとディーププラム、フロストホワイトとモカブラウン。前面はメタリックレッドとモカブラウンが白、ディーププラムは銀色となる

主な仕様は以下の通り

名称 N73
サイズ(高さ×幅×厚み) 110×49×19ミリ
重さ 116グラム
対応システム W-CDMA 2100MHz、GSM 850/900/1800/1900MHz
UI S60 3.0 Edition
連続通話時間 約4時間
連続待受時間 約240時間
ディスプレイ 2.4インチ 26万色 240×320ピクセル TFT液晶
カメラ 有効画素数320万画素CMOS(メイン)、30万画素CMOS(サブ)
外部メモリ miniSD
その他の機能 オーディオプレーヤー、FMラジオ、Visual Radio、Lifeblog、XpressShare、XpressPrint、XpressTransfer、PIM、Eメール・クライアント、USB 2.0接続、Bluetooth 2.0接続、赤外線、Real Player
カラー シルバーグレーとディーププラム、フロストホワイトとメタリックレッド、フロストホワイトとモカブラウン

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