今回のケータイ
山口善輝(以下、山口) NTTドコモの山口です。ケータイで楽しめるコンテンツについて、素敵なゲストの皆さんと対談する連載の2回目です。さて、今回のお客さまは、グラビアなどで活躍中の杏野はるなさんです。よろしくお願いします。杏野さんは、ゲームが大好きというお話を伺いましたが……。
杏野はるな(以下、杏野) はい。ゲーム関係のお仕事が多いんですよ。ゲーム番組もやってます。
山口 えっ、どんな番組ですか?
杏野 千原兄弟のジュニアさんの番組『ジュニアのススメ』(スカパー275ch)という番組です。私がゲームに挑戦するコーナーがご好評をいただいて、そのコーナーが独立して『ゲームがあんのっ!』という1本の番組になったんです。
山口 自分のゲーム番組もお持ちになるんですか。すごいですね。ちなみに好きなゲームはどんなものですか?
杏野 ファミコンのゲームをよくやりますね。元々、今いる事務所がゲーム攻略本を作っていた会社なので、ファミコンソフトがたくさんあって……。
山口 まさにこの対談にピッタリなゲストですね。
杏野 ありがとうございます。 さっそくですけど、ケータイゲームについての企画提案書を作ってきたんですよ。
山口 おっと。いきなりですね。わざわざパソコンで作っていただいたんですね。
杏野 すいません(笑)。 失礼なこともあるかと思うんですけど……。
山口 いえいえ。ありがとうございます。ゲームコンテンツの担当を連れてきましょうか!?
杏野 ぜひぜひ(笑)。まず今回、使わせていただいたSH902iSは音もいいですし、画質もきれいでよかったです。音がいいとゲームにも入り込みやすいですね。
山口 音といえば「かまいたちの夜2」などは、901i/901iSシリーズ用に3D音源でも作ってもらったんです。あれは音を出すと怖くなるんですよ。
杏野 やりました。確かに怖かったです。
山口 でも「かまいたちの夜」は音を消しても楽しめるんです。ノベル系は文章でも楽しめますからね。
杏野 なるほど! 推理ゲームは、ケータイで遊ぶとハマりやすいでしょうね。
山口 話は戻りますけど、ゲームを楽しんでみていかがでしたか?
杏野 「魔界村」で遊びました。やはり曲が素晴らしです。私、ファミコン版、アーケード版でもよく遊びますが、「魔界村」の気持ちよさは、敵を倒したときの「ビュッ!」という音なんですね。不思議なリズムになって心地いいんです。ところがケータイ版は、その音が無かったのは残念でした。
山口 コアですねぇ(笑) 操作した感じはどうでしたか?
杏野 えっと、ボタンが小さいので俊敏な動きが難しいんですね。「魔界村」を楽しんでみて、それを感じましたね。ケータイの形の問題なので仕方ないと思うんです。そこで! 考えたのが、次のページの資料です。
山口 (企画提案書を指差しながら……)資料に戻りましたね。
杏野 はい(笑)、ケータイを横に持ってファミコンのコントローラーのように操作できたらと思いました。
山口 「十字キー」と「ABボタン」を付けた方がいいですか?
杏野 そうです。そうした方がかわいいし、ゲームがやりやすいので、入りこめると思います。
山口 うーん。でも、これだと両手を使いますよね。
杏野 はい、そうですね。
山口 ケータイは片手でゲームすることが多いですよね。片手は荷物を持ってたり電車の中で吊り革につかまりながらだったり。だから片手でゲームができるように作ってもらっているんです。
杏野 なるほど〜!!
山口 なので、片手でゲームができることがポイントなんです。
山口 あれでしょ? 「ストリートファイター2」も、すごく簡単に技がでると思っているでしょ??
杏野 それ!! いつ言おうかと思ってたんですよ。
山口 いただいた資料にも書いてますよね。どうぞどうぞ。
杏野 すいません。ケータイ版は「1」を押すとキャラの必殺技、「2」がもう1つの技、「3」がパンチ、「4」がキックになりますよね。
山口 よく覚えますねー。
杏野 はい(笑)、ボタン1つで技を出せることにすごくびっくりしました。「ストツー」ってコントローラーでコマンドを入れて技をだすゲームですよね。でも“うまく出せる”“出せない”があるからこそ面白さがあると思うんですよ。100%じゃないから面白いんです。
山口 コアですねー(笑)、打ち方を工夫してやるからこそ、面白いんですよね。
杏野 そうなんです。そうなんですよ。
山口 でも、ケータイ版は一発で出せちゃう。
杏野 技を出すには複雑なコマンドが必要なので、ケータイのボタンでは無理だと思うんですが……。でも、これをやってしまうと本当の「ストツー」の意味がまったくなくなってしまうと思います。例え話ですけど、私はまだまだ新人のタレントですから、努力をしなければ売れないのはわかっているつもりです。なので「ドラマ、映画に出たい!、事務所に入ればすぐに出られるんでしょ〜!」と勘違いしているタレント志望の女の子たちと同じように、ケータイ版の「ストツー」が見えてしまいました(笑)。難しいコマンドを入れて、練習して、やっとで必殺技がでる。それが本質だと思います。
山口 努力させなきゃだめだと、こんな簡単にね。波動拳は出ないのよと……。
杏野 そうです。それを伝えたかったんです。練習しないとでないんですよ。私は指にタコができたんです。その苦労を味わって欲しいんです。
山口 なるほど。確かにアーケード版のゲームを期待している人には、物足りなさもあると思いますけどケータイだと初心者が多いのと、片手文化なのでああいう形の方が受けるんですよね。
杏野 それで考えてみたんです。えっと……、資料の最後から2ページ目なんですけど。
山口 まさに、プレゼンですね(笑)
杏野 無理にアクションにしないで……。行動を選択式にしたらいかがでしょうか? 画面中に別ウィンドウが出て、その中にキャラクターの行動の選択肢がでます。相手が攻撃をしかけきたら自分はどうするか行動を選ぶんです。この繰り返しで、お互いが相手の次の手を読みながら対戦してみるゲームにしてはいかがでしょうか?
山口 なるほど。ただアクションゲーム好きな方のためのゲームなので、それだと「ストリートファイター」じゃなくて「ストーリーファイター」になりますね。
杏野 あ〜。そうですねぇ。でも初心者の方でも、このケータイ版をきっかけに「ストツー」の世界にハマていって貰えばいいですよね。ほかにも「ソンソン」というシューティングゲームをやりました。
山口 それはいかがでしたか?
杏野 最初から弾がずーっと出てるんですね。それってシューティングなのかなって。本来、シューティングゲームというのは、敵に合わせて打つからこそ、シューティングゲームの楽しさがあるんじゃないのかなって……。
山口 これもケータイ版ならではの機能ですね。でも弾は押したら出るようにすることができるんですよ。
杏野 今度はそれでやってみます。
山口 今日はゲームが大好きな方が、どう感じているのか知ることができて参考になりました。ありがとうございました。
1988年4月9日。血液型:AB型。身長:157cm、B:80 W:59 H:85。EXエンタテイメント(スカパー275ch)『ジュニアのススメ』に出演中。DVD「わたしが本当に見せたかったもの。」(製作・東京図鑑/販売・サンクチュアリ)が発売中。彼女の個人ブログ「杏野はるなの日常。」も熱い。東京図鑑所属
1961年、大阪生まれ。1999年にNTTドコモに入社後、iモードビジネス部を経て、現職であるコンテンツ&カスタマ部にて、iモード及びドコモのモバイルコンテンツの開拓、システム支援を担当。現在は、プロダクト&サービス本部コンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長を務めている。
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