本連載の第1回にも書いたとおり、F902iSを選んだ理由のうちの1つが「閉じたままで使える指紋センサー」です。
指紋センサーによる指紋認証機能に代表されるように、F902iSにはさまざまなセキュリティ/ロック機能があります。以後数回にわたって、F902iSのセキュリティ/ロック機能の使い勝手について紹介しようと思います。
ドコモはセキュリティ機能をアピールする目的で、90xシリーズの端末に生体認証機能を積極的に載せています。Fシリーズの指紋認証のほか、インカメラで顔を映して認証する顔認証、声認証などがそうです(5月11日の記事参照)。
生体認証機能は、ユーザーが本人であることを確認し、かけてあるロックを解除するために使うものです。実は同じ生体認証でも、解除できるものが機種によって異なります。以前ロードテストでも書きましたが、例えばP901iSの場合、顔認証で解除できるのはICロック(FeliCaチップをロックすること)のみ。そのほかのロック解除はすべて従来通り暗証暗号を使います。
一方、F902iSの場合、ICロックでもPIMロックでも、端末でかけるロックはすべて指紋認証または暗証番号で解除できます(iモードの暗証番号など、ネットワーク越しのロック解除は除く)。
セキュリティ/ロック関連はたくさんあってややこしいので、以下、主なものを表にまとめました。
名称 | ロックをかける内容 | 施錠方法 | 解除方法 |
---|---|---|---|
オールロック | 発着信を含む全ての機能 | メニューからオールロックを選択 | 暗証番号/指紋認証 |
PIMロック | iモード、メールなどの個人情報 | メニューからPIMロックを選択 | 暗証番号/指紋認証 |
プライバシーモード | 電話帳・履歴、メール、マイピクチャ、iモーション、スケジュール、iアプリなどを表示する前に認証が必要かどうかそれぞれ設定できる | メニューから選択 | 暗証番号/指紋認証 |
シークレットモード | 指定した電話帳データやスケジュールを非表示にする | 十字キーの左を長押し | 暗証番号/指紋認証 |
表を見ると分かる通り、これらのロックの解除作業はすべて、指紋認証または同じ暗証番号に統一できます。暗証番号によるロックが煩わしく感じる大きな要因は、暗証番号そのものを覚えられないというよりは、どれに何の暗証番号を割り当てたかを忘れがちな点にあります。しかしF902iSの場合、ICロックを解除するときだろうとPIMデータのロックを外すときだろうとなんだろうと、同じ操作で解除できるわけで、これは非常に便利です。
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