韓Pantechに聞く、簡単ケータイ「A1406PT」と日本市場韓国携帯事情(1/2 ページ)

» 2006年09月01日 23時31分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]

 2005年12月、韓Pantech&Curitel Communications(以下Pantech)は韓国メーカーとして初めて日本のキャリア向けに端末「A1405PT」を供給した。A1405PTは、発表当初は折りたたみ型の3G端末として業界で最小・最軽量を誇った製品だ。そして9月、Pantechの日本向け端末第2弾として、簡単ケータイ「A1406PT」が登場する。A1406PTは、A1405PTと同様シンプルな機能を持つモデルだが、今回はターゲットを中・高年齢層にはっきり絞っているのが特徴だ。

 同社海外営業部長の池相勲氏に、A1406PTの開発の経緯やコンセプト、そして日本市場での戦略について話を聞いた。

高経済力・低普及率の年齢層をターゲットに開発

 KDDIは8月3日、韓Pantechの日本市場向け端末としては2機種目となるA1406PTを9月から販売することを発表した(8月3日の記事参照)。PantechからKDDIに納める端末は、池氏が「最近は日本のメーカーでも、KDDIにこれほどの規模で端末を供給する例はなかったようだ」と話すほどの数に上るという。

 こうした大量供給の背景について池氏は「Pantechの製品や品質がKDDIから認められた結果」と話す。「日本は欧州のようなGSM市場とは異なり、キャリア主導の市場。メーカーはまずキャリアに認められ、信頼関係を築くことが大事だ」とキャリアとの関係の重要性を強調した。「A1405PTによって、Pantechの認知度が日本で高まったとはまだ言い難い」(池氏)と現状を分析しており、信頼関係の大事さをことさら強く感じているようだ。

 A1406PTの企画・開発は、2005年秋頃からPantechとKDDIが共同で行ってきた。その出発点は携帯電話の普及率にある。池氏によると現在、日本市場では20代前後の若者の携帯電話普及率は9割程度にも達している反面、40代以上の中・高年齢層の普及率は4割程度にとどまっているという。経済力はあるのに携帯電話を持っている人がまだ少ないという中・高年齢層に、市場性を見いだしたというわけだ。

 またこの端末はauの「家族割」への加入促進に加え、9月18日の敬老の日や、10月24日に始まる番号ポータビリティといったイベント需要も見込んでいる。

簡便性を高めた「フレンドリーデザイン」

 A1406PTではまず、端末のスペックや主要ターゲットをKDDIが決定した。デザインはPantechのデザインチームが考案したものをベースに、KDDIとの話し合いを繰り返して完成させた。日本で好まれるデザインに仕上げるため、同社のデザインチームと商品企画チームは、日本の携帯電話の色や形、機能などを徹底調査したという。

 そうして出来上がったA1406PTには、携帯電話をより簡単に使える工夫が随所に施されている。大きな特徴は、画面のすぐ下に3つのワンタッチキーを用意した点で、あらかじめ登録しておいた相手にボタン1つで電話がかけられる。もちろんボタンの文字などを大きくし見やすくしているほか、サブディスプレイの上にあるボタンを長押しすると、警告音を鳴らす機能も備えた。

 ボディの色は2種類で、A1405PTから受け継ぐ飽きの来ないシンプルなデザインとなっている。文字やボタンの大きさなどを除けば、見るからに中・高年齢層向けという雰囲気がないので「若者の支持も得られるのではないだろうか」(池氏)と期待をよせる。

PhotoPhoto A1406PTを正面から見た様子。サブ画面の上にある銀色のボタンを長押しすると警報音が鳴る。背面には130万画素のデジタルカメラがある
バッテリーは3.7ボルト/900mAhと比較的大きめ。左側面に赤外線ポートとメモボタンを備え、右側にはイヤフォン端子と充電用コネクタがある
韓国向けの端末と比べるのは若干無理があるかもしれないが、サイズ的に似ている携帯とボタンの大きさを比べてみた。ボタンや文字が大きいだけでなく、ボタンの中央部が盛り上がった、押しやすいデザインだ
簡単ケータイだけに時計表示や入力時のフォントは大きめだ。フォントが大きいだけでなく、白背景で数字がはっきり見える

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