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» 2006年10月05日 13時43分 公開

KDDIの“2.0時代”に向けた取り組みとは? CEATEC JAPAN 2006(1/2 ページ)

「Googleを入れたことで、EZwebへのアクセスは2倍になり、公式サイトへのアクセスも増えた」――起こりつつある変化に対しどう備えるか。KDDIが今後考えるサービスの方向性について、同社副社長の伊藤氏が講演を行った。

[吉岡綾乃,ITmedia]

 CEATEC JAPAN 2006で「ネットワークと一体化する個人」と題してキーノートスピーチを行った、KDDI副社長の伊藤泰彦氏。現在世界に起こりつつある変化と、その変化に備え、KDDIがどんな姿を目指し、どのような取り組みをしているかを話した。

今起こっている10の変化

 伊藤氏はまず話の前提として、現在ネットや通信の世界に起こりつつある変化を10個挙げた。

  1. Googleに聞けば何でも分かる
  2. 情報はスモールグループで共有
  3. メールは古い、マルチで仕事
  4. 携帯とメディアが融合しつつある
  5. ワンセグ携帯の登場
  6. 3セグ端末ももうすぐ登場
  7. ストリーミング画像を含めP2Pトラフィックが増えている
  8. 携帯でも映像データのトラフィックが増えている
  9. ネットワークただ乗り論
  10. IPの信頼性、セキュリティが問われるようになってきた

 箇条書きでは分かりにくいところをいくつか補足しておこう。「情報をスモールグループで共有」とは、インターネットという広い世界の中に、例えばSNSのような狭いグループを作り、その中で濃密なやりとりをする、といったことを指す。

 「マルチで仕事」とは、SNSの画面とWebブラウザとメールソフトなど、複数のウィンドウを立ち上げながら(複数のタスクを同時進行しながら)、勉強なり宿題なり仕事なりを行うことを指す。「3セグ端末」とは、静止画・簡易動画が扱えるデジタルラジオが聴ける端末のことだ(2005年4月25日の記事参照)

 こういったことが当たり前になりつつある今、KDDIではどのように変化をとらえ、どう備えていこうとしているのか? 伊藤氏が挙げるポイントは大きく分けて4つある。

ウルトラ3Gが必要な理由

 1つ目は、ブロードバンド環境の変化だ。日本のブロードバンド環境は、DSLサービスの普及から始まった。しかし伊藤氏が示した資料によれば、2005年3月にFTTHがDSLを回線数で抜いて以来逆転が始まり、2006年6月以来DSLの回線数は純減。日本のブロードバンド環境は、DSLに代わり光回線が中心となりつつある。

 ユーザーが享受する接続速度も高速になった結果、増えているのが動画コンテンツのストリーミングトラフィックである。Google VideoやYou Tubeなどは日本でも人気で、大量のデータがネット上を流れている。“ネットに動画を流す”行為は携帯インターネットでも当たり前になりつつある、と伊藤氏は話す。

 2つ目は、ブログやSNSが一般化した結果、ユーザーから情報を発信する、つまりユーザーからデータをアップロードする形のトラフィックが増えてきたという変化だ。動画を組み合わせたSNSも出てきている。この背景には、(日本人)ユーザーは「ネットはタダで使えるものと認識している」という点もある。

 携帯キャリアがこの2つの変化を乗り切るためには、増え続けるトラフィック量にどのように対応するかが重要になる。KDDIでは次世代ネットワークとして「ウルトラ3G」構想を掲げて、この変化に対応しようとしている。現行のEV-DOを高速化したEV-DO Rev.A、モバイルWiMAX、さらには固定網などさまざまな通信手段を組み合わせ、その時々に合わせて適切で高速な通信形態をユーザーに提供しようという考え方だ(2月17日の記事参照)

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