折りたたみ携帯の使い勝手はそのままに、コンテンツを横長画面で閲覧できる──。こんな使い方を実現したのがドコモの富士通製FOMA「F903i」だ。
F903iは、ディスプレイ部が左右に90度回転する「スイングスタイル」を新たに採用。各種コンテンツを閲覧しているときにディスプレイ部を回転させると、画面が横長対応のUIになり、メールなどの一部機能では回転でほかの機能を呼び出せるようになっている(10月25日の記事参照)。
スイングスタイルを採用した狙いについて、富士通の製品内覧会で企画/開発陣に聞いた。
富士通がスイングスタイルを開発したのは、「リッチ化したコンテンツの閲覧は、横画面と相性がいい」(説明員)からだ。最近のハイエンド携帯にはPCサイトの閲覧が可能なフルブラウザや、ExcelやWordファイルの閲覧に対応したビューワが搭載され始めている。たしかにこうしたコンテンツはPCで見慣れた横画面で見た方が便利に活用できることも多い。PCと同じような閲覧環境を提供すると同時に、操作はこれまでの携帯スタイルで行えるようにしようというのが、スイングスタイルの狙いというわけだ。またこのスタイルは、ワンセグチューナーの搭載を見越したものでもあるという。
これまでにもソフトバンクのAQUOSケータイなど、横画面とこれまでの携帯操作を両立させた端末が登場しているが、横画面で利用できる機能は限定されていた。F903iはすべての機能でディスプレイ部を傾けると横画面のユーザーインタフェースに変わる点が新しい。
「横画面をフルに利用したほうが便利なメールやフルブラウザ、Word/Excelの閲覧時には、横画面をフルに生かした表示に切り替わる。ディスプレイ部を回転させるだけで、より1画面当たりの情報量が多い表示に切り替えることができる」。
ほかにも待受時とメール作成時には、左右の回転で各種機能を呼び出す機能も備えている。例えば待受時の右スイングに「静止画撮影」、左スイングに「ミュージック」を設定しておけば、メニューをたどることなく、ディスプレイ部を回転させるだけでそれぞれの機能を呼び出せるわけだ。
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