ベールを脱いだ「Deluxe MITs」を試す――Mobile WiMAX Summitリポート韓国携帯事情(1/2 ページ)

» 2006年11月17日 21時20分 公開
[佐々木朋美,ITmedia]

 韓Samsung Electronicsは11月6〜8日、ソウルで「Samsung モバイルWiMAX Summit」を開催した。WiBroの商用サービスを開始した韓国に続き、世界各国でもサービス開始に向けた準備が進められているモバイルWiMAX(4月13日の記事参照)。この日は各国からモバイルWiMAX関連業者が集まり意見交換を行ったほか、Samsung ElectronicsからモバイルWiMAXに対応する新製品も発表された。

斬新な形のモバイルWiMAX専用端末

photo 「SPH-P9000」

 今回のモバイルWiMAX Summitは、モバイルWiMAXに対する認知度を上げて理解を深め、市場拡大を目指すため開催されたものだ。Samsung Electronicsは過去にもモバイルWiMAX関連イベントを開催しているが「以前までは技術的なことを中心としてきたが、今回は実際のサービス部分に力点を置いているのが異なる点」(Samsung Electronics)だという。

 11月7日には、目玉の1つとも言える新端末“Deluxe MITs”こと「SPH-P9000」が紹介された。PDAとノートPC、携帯電話を合わせたような端末で、自由自在に回転できる画面とQWERTYキーボード、それらをたたんで持ち歩けるコンパクトさが特徴となっている。

 SPH-P9000はさらに、モバイルWiMAX/CDMA2000 1x EV-DO/HSDPAによる通信にも対応している。これらのシームレスなハンドオーバーができるのかについてSamsung Electronicsでは「技術的に可能ではあるが、実際にそれを行うかどうかは通信事業者次第」と説明した。

 SPH-P9000はOSにMicrosoft Windows XPを採用し、5インチのワイドVGA(854×480ピクセル)ディスプレイを搭載。30Gバイトのハードディスクを積んでいる。発表時点ではTransmeta製の1GHzのCPUを搭載しているが、今後変わる可能性もあるという。大きさは143(幅)×92(高さ)×29.7(奥行き)ミリで、重さは560グラム。2007年の第1四半期に販売予定だ。

photophoto 記者発表にはSamsung Electronics社長のイ・キテ氏を始め、同社の幹部が多数参加。このため国内外から多くの記者が集まった

photophotophoto “Deluxe MITs”こと「SPH-P9000」。それを手にするイ・キテ社長

photophoto SPH-P9000を両側面から見た様子。イヤフォン端子やUSB、UICCカード(SIMカード大のWiBro用認証カード)スロットがある

photophotophotophoto SPH-P9000をたたむ過程。ディスプレイを裏返しにひねって折りたたみ、ふたをするように左側のキーボードを重ねれば、四角くコンパクトな端末となる

photophoto 付属の外付けバッテリー。ケーブルが短く、ディスプレイをひねった際にぶつけてしまう

photophoto ディスプレイはタッチパネル対応ではないので、操作はキーボード右上についているタッチパッドで行う。タッチパッド左右にはクリックボタンを配置。非常に小さく最初は操作に戸惑うが、キビキビ反応するカーソルが大変使いやすい

photophoto キーボードの左側に、電話の発話/終話ボタンがついている。赤い数字が書かれているキーがダイヤルキーに相当。キーボードの右側には、電源スイッチとタッチパッドを配置

 SPH-P9000には、Bluetooth対応の小型端末(Bluetoothメッセンジャーという)が付属しており、これを利用して通話できる。通話はBluetoothメッセンジャーからかけることも、SPH-P9000本体からかけることも可能だ。また、Bluetooth用イヤフォンを介しても通話でき、もちろんこれらがなくとも本体のみで話すこともできる。

photophotophotophoto Bluetoothメッセンジャーは大変コンパクト。側面や背面には、特に何もついていなかった

photophoto Bluetoothメッセンジャーを充電器で充電しているところ(左)。キーボード左側にある通話ボタンを押すと通話画面が現れるので、番号を入力し電話をかける。この間スピーカーからは、数字ボタンを押す音や呼び出し音などが聞こえてくる(右)

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