東芝製のスマートフォン「X01T」は、OSに「Windows Mobile 6.0 Professioal Edition」を採用した端末としては国内で最初に登場する予定の端末だ。端末自体は2月にスペインで開催された「3GSM World Congress 2007」で公開され、その場でソフトバンクモバイルからの発売もアナウンスされていたが、今回晴れて正式発表となった。手のひらサイズのボディにワイドVGA(480×800ピクセル)液晶とスライド式のQWERTYキーボードを備えるのが大きな特徴になる。
ワイドVGAディスプレイにQWERTYキーボードというスペックだけを聞くと、旧来のポケットPCに近いサイズを思い描くかもしれないが、それよりはずっとコンパクトだ。同じソフトバンクモバイルの“X”シリーズ「X01HT」と比較すると幅が3ミリ広く、高さが6.5ミリ高い程度で、手のひらにすぽっりと収まる。スマートフォンの草分けとして人気の高いウイルコムの「W-ZERO3」「W-ZERO3[es]」よりもずっとコンパクトであり、閉じた状態ならそのまま電話として使っても違和感が少ない点も魅力の1つだ。

カメラユニットは背面に装備。一見大きなレンズユニットに見えるが実際には音声端末に搭載されているタイプとほぼ同じサイズ。あくまでデジカメぽさを醸し出すためのデザインだ。底面にスタイラスホルダとminiUSB端子とストラップホールを用意する
QWERTYキーボードは、引き出すというよりは、ディスプレイ部を押し上げることで操作が可能になる。フレームレスのドームキーを採用するなど、外観にはHTC製のX01HTと共通する点が多いが、ドームキーはX01HTの登場よりずっと前から東芝製端末で採用済み。コンセプトが似ているとデザインもおのずと似てしまうという事だろう

ほかのWindows Mobile搭載スマートフォンと並べてみた。X01HTとはほとんど変わらないサイズであり、厚さはわずかながら薄い。同じ3インチワイドVGAディスプレイを採用する東芝製端末「911T」との比較。当然ながらディスプレイサイズは一緒で、全体の大きさも一回り大きいかな、という程度QWERTYキーボードは4段×11列。フレームレスタイプだが、キーサイズが大きめに確保されている上、中央部が盛り上ったドームタイプなので、誤って隣のキーを押してしまうことなさそうだ。ぱっと見の印象はX01HTのQWERTYキーボードとよく似ているが、X01HTは4段×10列で、X01Tは1列多い。そのため[.]キーや[CTRL]キーが独立のキーとして用意されていたり、数字と[*][#]が一般的な携帯電話と同じ配置になっているなど、1列分のメリットは大きいと感じる。


X01HT、W-ZERO3[es]、W-ZERO3とQWERTYキーボードを比べてみた。X01HTとはキーピッチも一番近く、記号などの割り当てを除くと操作感は似ている。W-ZERO3シリーズとの比較でもキーピッチが極端に変わる訳ではなく、W-ZERO3よりは少し打ちにくさを感じるが、W-ZERO3[es]のような縦方向の窮屈さは感じない。記号の入力に関してはW-ZERO3シリーズの方が違和感はなく楽だ
東芝製のWindows Mobile 6.0 Pro搭載HSDPAスマートフォン──「X01T」
チタンボディ、フラットスライド、VGA+HSDPA、Windows Mobile 6など12+1モデル──ソフトバンクの夏モデル
3GSM World Congress 2007:ソフトバンクからの発売も決定!──東芝製Windows Mobile 6端末「G900」
3GSM World Congress 2007:MS、Windows Mobile 6.0を披露──6月にもソフトバンクが端末を発表Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.