初代ウォークマンケータイ「W42S」では、ATRACデータをメモリースティックDuoにしか保存できなかったためか、W52Sでは“内蔵メモリに保存できるようになったのか”という質問が多数届いた。
W52Sは、内蔵メモリにもATRAC3データを保存できるようになった。USBケーブルでPCと接続すると、マスストレージデバイスとして“内蔵メモリのATRAC保存エリア”“メモリースティックマイクロ(M2)”“microSDメモリーカード”の3つのドライブを認識する。内蔵メモリのATRAC保存エリアはメモリースティックと同じ扱いになっており、ドライブを指定してSonicStageなどからATRACデータを転送できる。
W52Sの内蔵メモリは合計で約2Gバイト用意され(アプリ用などは別)、うち512Mバイトが初期設定でATRAC保存領域に設定されている。ATRAC保存領域は512Mバイトか無効(0Mバイト)に設定でき、無効とした場合は約2Gバイトの内蔵メモリをすべて着うたフルや写真などを保存するデータフォルダとして利用可能だ。
ATRAC保存領域を無効にする場合、消去されるのはATRACデータのみで、着うたフルや画像などデータフォルダに保存されたデータは消去されない。そのため、M2を購入するまでは内蔵メモリにATRACを保存し、M2を購入したら内蔵メモリをすべてデータフォルダとして利用することも可能だ。ただし、再びATRAC保存領域を設定する場合、データフォルダの内容は初期化されることになるので、ATRAC保存領域を無効化する場合には注意したい。
内蔵メモリのATRAC保存領域は、USBケーブルで接続するとマスストレージデバイスのドライブとして認識され、任意のファイルを保存できる。ただしW52SからはATRACにしかアクセスできないようだ。試しにメモリースティックビデオに対応した「Image Video Converter 2」で動画をATRAC保存領域に保存してみたところ、W52SのM.S.Videoプレイヤーではファイルを認識しなかった。おそらくM2に保存された動画専用なのだろう。ATRACの保存以外には、携帯とPC間のファイル受け渡しに使える程度のようだ。
※今回の検証および確認はあくまでも開発段階の試作機によるものなので、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。
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