内蔵メモリにATRACデータを保存できるか──「W52S」「W52S」の“ここ”が知りたい(1)

» 2007年06月07日 00時10分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
Photo ウォークマンケータイの最新モデル「W52S」

質問:「W52S」は、内蔵メモリにATRACデータを保存できるか

 初代ウォークマンケータイ「W42S」では、ATRACデータをメモリースティックDuoにしか保存できなかったためか、W52Sでは“内蔵メモリに保存できるようになったのか”という質問が多数届いた。

 W52Sは、内蔵メモリにもATRAC3データを保存できるようになった。USBケーブルでPCと接続すると、マスストレージデバイスとして“内蔵メモリのATRAC保存エリア”“メモリースティックマイクロ(M2)”“microSDメモリーカード”の3つのドライブを認識する。内蔵メモリのATRAC保存エリアはメモリースティックと同じ扱いになっており、ドライブを指定してSonicStageなどからATRACデータを転送できる。

Photo USBケーブルでW52SとPCを接続したところ。USB1.1のマスストレージデバイスとして3つのドライブを認識する。内蔵メモリのATRAC保存領域とメモリカードスロットに装着したM2に、ATRACデータを転送できる

質問:内蔵メモリ内のATRAC保存容量は

Photo 約2Gバイトの内蔵メモリは、初期状態では約1.5Gバイトがデータフォルダに、残りの512MバイトがATRAC保存用に割り当てられている

 W52Sの内蔵メモリは合計で約2Gバイト用意され(アプリ用などは別)、うち512Mバイトが初期設定でATRAC保存領域に設定されている。ATRAC保存領域は512Mバイトか無効(0Mバイト)に設定でき、無効とした場合は約2Gバイトの内蔵メモリをすべて着うたフルや写真などを保存するデータフォルダとして利用可能だ。

 ATRAC保存領域を無効にする場合、消去されるのはATRACデータのみで、着うたフルや画像などデータフォルダに保存されたデータは消去されない。そのため、M2を購入するまでは内蔵メモリにATRACを保存し、M2を購入したら内蔵メモリをすべてデータフォルダとして利用することも可能だ。ただし、再びATRAC保存領域を設定する場合、データフォルダの内容は初期化されることになるので、ATRAC保存領域を無効化する場合には注意したい。

Photo ATRAC保存領域の有効/無効は「本体メモリ領域設定」で変更が可能。無効にする場合はデータフォルダの内容はそのままに512Mバイトの空きメモリがデータフォルダに追加されることになるが、逆の場合はデータフォルダがすべて初期化される

質問:内蔵メモリのATRAC保存領域に、ATRAC以外のデータを保存できるか

 内蔵メモリのATRAC保存領域は、USBケーブルで接続するとマスストレージデバイスのドライブとして認識され、任意のファイルを保存できる。ただしW52SからはATRACにしかアクセスできないようだ。試しにメモリースティックビデオに対応した「Image Video Converter 2」で動画をATRAC保存領域に保存してみたところ、W52SのM.S.Videoプレイヤーではファイルを認識しなかった。おそらくM2に保存された動画専用なのだろう。ATRACの保存以外には、携帯とPC間のファイル受け渡しに使える程度のようだ。

Photo 「Image Converter 2」で動画を保存したATRAC保存領域。動画の保存フォルダである「MP_ROOT」が作成されている
Photo W52Sにはメモリースティックビデオ用の専用プレーヤーが搭載されているが、内蔵メモリのATRAC保存領域に保存したメモリースティックビデオはデータとして認識されなかった。まだM2が日本で未発売のため検証できなかったが、おそらくM2に保存したメモリースティックビデオ専用なのだろう

※今回の検証および確認はあくまでも開発段階の試作機によるものなので、製品版では仕様が変わる可能性もあることをご了承いただきたい。

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