ワイヤレスジャパン2007のNTTドコモブースに、FOMAカードスロットを内蔵するノートPCが展示されている。
「HSPC」(HIGH-PSPEED対応PC)と題されたこの参考展示PCは、FOMAカードスロットをバッテリー収納部裏に搭載する富士通製「FMV LOOX T」をベースにしたもの。FOMAカードスロットのほか、FOMA通信用アンテナをディスプレイ側面に内蔵し、下り最大3.6Mbpsで通信できる「FOMAハイスピード」をPC単体で利用できるのが特徴だ。
レノボジャパンとKDDIが先日発表したWIN対応通信モジュール搭載のThinkPad X61シリーズに対抗すべく、HSPCを12月までには投入したいとし、同時にデータ通信定額プランないしそれ相応のものを用意する意向も明らかにした。
なお、発売はドコモからではなくPCメーカーによる個別のPC製品として展開する予定。上記ThinkPadシリーズのように、PC内に用意するサインアッププログラムなどを用いて契約する方法を用意するようだ。ちなみにHSPCはFOMAカードを差すだけで使えるメリットがあるので、普段使用するFOMA端末からFOMAカードを差し替えることでも利用できる。
もう1つは、7月13日に韓KTFと共同調達を行うと発表した、USB接続タイプのHSDPA通信機器「A2502 HIGH-SPEED」(韓AnyDATA製)。本体サイズは37(幅)×80(高さ)×12(厚さ)ミリ、P704iμなどFOMA極薄モデルよりひと周りほど小さいサイズで、印象としてはやや大きい。B5ファイルサイズのLet'note Rシリーズに接続していたのでなおさら大きめに見えてしまったのかもしれないが、USB接続ならではの手軽さや、すでにノートPCを所持する層などに訴求したい考えだ。
本体上面に回転式のアンテナ、下面にUSB端子、左側面にFOMAカードスロットを搭載し、こちらもHSPCと同じように、普段使うFOMA音声端末からカードを差し替えてそのまま使用できる。もっともドコモとしてはHSPCを含めて「通信用にプラス1契約」を狙う考えで、差し替えて使用するのさえ煩雑と思うモバイルPCユーザーの意向にできるだけ沿う料金体系も考えたいとしている。
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