携帯電話サービスの顧客満足度、auがトップに

» 2007年11月14日 01時00分 公開
[ITmedia]

 J.D. パワー アジア・パシフィックは11月13日、携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。

 同調査は携帯電話サービスの満足度と利用実態を調べることを目的に、全国9地域の携帯利用者(個人)を対象に実施。9回目となる今回の調査は2007年8月に行われ、総計7200人からの回答を集計した。顧客満足度の測定では、「電話機」「企業イメージ」「各種費用」「非音声機能・サービス」「顧客対応力」「通信品質・エリア」という6種のファクターが設定された。

 総合満足度ランキングでは、調査を行った9地域のすべてでauがトップを獲得。auが全地域で第1位を獲得したのは、昨年に続き2度目となり、ファクター別の評価でも地域を問わず大半の要素で他社を上回った。昨年同様、通信品質・エリアが高い評価を得ている点が特徴で、通信に関する不具合経験率も、他社よりも低いことが明らかになった。

 9地域のすべてで第2位を獲得したのはNTTドコモ。ファクター別の満足度についても、各種費用以外の大半のファクターでauに次ぐ評価を得ている。また昨年と比較して、多くの地域で通信品質・エリアに対する満足度が改善。FOMAの不具合経験率にも顕著な改善が見られたという。また調査対象者からの回答によれば、電話機の平均購入価格がソフトバンクより安く、月額利用料金もわずかながら前年より低下。料金プランの変更などの取り組みが功を奏し、価格・料金面における競争力が徐々に強化されつつある。

 ソフトバンクモバイルは全地域で第3位だったが、各種費用は9地域のすべてでauに次ぐ高評価を得ており、昨年に比べて特に1年以内の加入者からの評価が大きく改善された。また具体的な企業イメージについては、「新しい」「若々しい」「個性的である」といった回答が多く、Vodafoneからのブランド刷新によりブランドイメージが改善されたことがうかがえる。

 また、2006年10月に導入された番号ポータビリティ制度の利用状況と、今後の利用意向に関する調査では、通信事業者の変更率は昨年の6.4%から、今年は7.8%に上昇した。わずかではあるが、MNP導入により市場の流動性が高まったといえそうだ。

 通信事業者を変更した人のうち、約半数がMNPを利用したことも明らかになった。MNP利用者の割合は30代と40代で高く、またMNP利用者の約6割はauへの変更者だった。しかし、今後1年以内に通信事業者を変更する意向があるかについては、変更する意向のある人の割合は6%と昨年の13%を大幅に下回り、一昨年の8%と比較しても減少している。

 調査結果では1年以内に通信事業者を変更する意向がある人のうち、MNPを利用する考えがあると回答した人は48%だった。J.D. パワーでは、今後、同制度に大きな変化がない限り、通信事業者の変更率はMNP導入前の水準に戻ると推測している。

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