三菱電機製ハイエンドスライドモデルの特徴である「スピードセレクター」を、70xiシリーズに初めて搭載したのが「D705i」。スクエアボディに3インチワイドQVGAの大画面を搭載し、3G国際ローミングや録画対応のワンセグ、おサイフケータイなどに対応したこの端末の使い勝手を見ていこう。
705iシリーズは、ライフスタイルで選ぶ端末というコンセプトのミッドレンジモデルで、ベーシックな機能やトレンドの機能をバランスよく搭載するとともに、薄さや軽さを重視して開発している。D705iについても、WMA再生やうたホーダイ、ワンセグ、フルブラウザ、おサイフケータイなどの機能は搭載しているが、ハイエンドモデルのD905iに搭載されたGSMローミングやモーションコントロールには非対応で、インカメラも省かれている。しかし薄さや軽さでは勝っており、D905iより14グラム軽く、3.4ミリ薄く仕上がっている。
D705iには、ハイエンドモデルのD905iにはない機能も搭載された。ディスプレイののぞき見を防ぐ「オンリービュー」が強化され、新機能として、漢字を大きく表示する「デ漢字」と、よく使う連絡先を登録できる「直デン」を装備した。
オンリービューは、画面のコントラストを下げることでのぞき見を防止する機能だが、D705iではメール利用時だけでなく、iモード、ワンセグ、フルブラウザ利用時などさまざまなシーンで利用できるようになった。気になる視認性は、一般的なニュースサイトなどの白地に黒い文字が表示されるような場面ではさほど違和感なく利用できたが、ワンセグは正面からでも見えにくく、字幕も読みづらかった。
なお、オンリービューのオン/オフは、右側面のマルチタスクキーからメニューを呼び出して切り替える。メールやSNSを利用するときはオンに、ワンセグではオフするなどという使い分けが可能だ。
「デ漢字」は、文字を書こうとして、漢字をど忘れしたときなどに便利な機能。入力した文字を大きく表示する機能で、メール画面などでは文字の一部が省略されることがある漢字表記も、デ漢字を使えば正しい表記を確認できる。
よく利用する連絡先を素早く呼び出せる「直デン」は、発話キーを押すことで表示でき、8件まで登録しておける。
D705iは、D904iを上回るサイズの3インチディスプレイを搭載したことから、70xiシリーズのスライドモデルとしては初めて回転する十字キーの「スピードセレクター」が搭載された。スピードセレクターは回転させると画面のスクロールやメニューの選択、PDFなどの拡大や縮小ができる。1画面あたりの情報表示量が増えたD705iには必須ともいえる機能で、実際に操作してみると快適に利用でき、高速回転にもUIがきちんと追従する。
ただ、D905iに比べてボディが薄くなったためか、スピードセレクターがボディとほぼ同じ高さに位置しており、少々回しにくい印象も受けた。これは直線的なデザインを採用したことも影響しているかもしれない。
D705iのワンセグは、予約録画や外部メモリへの録画に対応し、約5時間半の連続再生が可能。指定した時間にワンセグを起動する機能も用意され、ワンセグを目覚ましとして利用できる。なお、D905iに搭載されたハイライト再生や、傾けると自動で横表示になる機能には非対応。横画面にはスライドの開閉で切り替えられる。
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