「NM705iは、あなたを輝かせるアクセサリー」――ノキアが新端末を披露

» 2008年02月06日 21時49分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 「あなたの感性にフィットし、あなたをさらに魅力的に見せる。あなたを表現するのがこの端末」――。こんなコンセプトで開発されたのが、ノキア初の70xiシリーズ端末として登場する「NM705i」だ。東京ミッドタウンで開催された発表会は、“アクセサリー感覚で使える”ことをイメージさせるファッションショー形式で行われ、この端末が生活の中でどんな存在になるのかをモデルたちがアピールした。

 会場にはモデルでタレントの知花くららさんも駆けつけ、「かわいい! すごく小さいですね」と絶賛。「女性は、鞄の中にしのばせておく小物やアクセサリーがものすごく好きなので、携帯もおしゃれだと楽しいですよね。ワクワクした気分になると思います」とすっかり気に入った様子だ。

Photo 応援にかけつけた知花くららさんとノキア・ジャパンのタイラー・マクギー社長(左)。知花さんは、NM705iのテーマカラーと同じオレンジ色の花束を贈られた(右)


ターゲットは「自分の感性にこだわる、スタイリッシュな人」

Photo ノキア・ジャパンでマーケティングマネージャーを務める岡崎一史氏

 「NM705iのキーワードは、あなたを輝かせるもの。端末が持つ人をさらに魅力的に見せる」――。こう話すのは、ノキア・ジャパンでマーケティングマネージャーを務める岡崎一史氏。スタイルとデザインにこだわったNM705iは、アクセサリーのように身につけて利用できるファッショナブルな端末だと胸を張る。コアターゲットとするのは、感性にこだわりを持つ、スタイリッシュな20代から30代のビジネスパーソンだ。

 特徴として挙げるのは、「洗練されたヨーロピアンデザイン」「W-CDMAとGSMに対応する国際ローミング」「軽くてコンパクトなボディ」の3点。デザイン面では端末側面を取り巻くシルバーフレームがアクセントになっており、プロモーションもこのパーツにフォーカスして展開するという。ノキアが購入者特典として抽選で100人にプレゼントするアイテムにもシルバーフレームが使われるなど、NM705iのシンボル的存在だ。

 「小さくて軽いのも、大きなポイント。約89グラムと軽く、手のひらサイズのこの端末は、胸ポケットやワイシャツのポケット、女性の小さなバッグにもすっきり収まる」(岡崎氏)。

 機能面ではオリジナルと合わせて9種がプリセットされる待受画面(テーマファイル)や、待受画面上からメニューをたどることなく、よく使う機能にアクセスできる「待受ショートカット」、MP3やAAC、Windows Media Audio形式の楽曲を再生できる音楽プレーヤー機能がポイントだ。「辞書は英和が8万1000語、和英が16万6000語を収録しており、海外でケータイを電子辞書として使える。音楽プレーヤーはさまざまなフォーマットに対応しており、ヘッドフォンも2.5ミリのジャックのものならそのまま差して使える」(岡崎氏)。また、[メニュー]キー+[0]キーで自局の番号を表示する日本の端末ではおなじみの操作もサポートするなど、使いやすさにも配慮した(関連記事参照)。

Photo 手のひらサイズのコンパクトさが魅力(左)。プリセットテーマには、日本を意識した金魚もラインアップ(中)。ノキアのBluetoothヘッドセットもコンパクトサイズだ(右)

Photo PCから取り込んだAACやMP3、WMAの楽曲を、メールや通話、テレビ電話などの着信音に設定できるのがうれしい(左)。英和・和英辞書もプリセットされる(右)

Photo ストラップはバッテリーカバーを外して取り付ける

「ユーザーが商品に何を求めているかに耳を傾けることが大事」――マクギー氏

Photo 2007年のノキア端末の販売台数は4億3700万台。「デジカメ端末は2億台、音楽端末は1億4600万台」(岡崎氏)にのぼるなど、AV機能付き端末も好調だ。1日の平均端末製造台数は150万台に達する

 ノキアはワールドワイドでトップシェアを誇る世界最大手の端末メーカーとして知られるが、日本ではその実力を発揮しきれていないのが現状だ。これは、日本での端末リリース数が少ないことや、FeliCa/ワンセグなどの日本独自のサービスに対応していないこと、日本の端末と異なる操作性などが影響している面もある。

 ノキア・ジャパンで代表取締役社長を務めるタイラー・マクギー氏は、NM705iを投入するにあたってさまざまな市場調査を行い、日本の消費者について理解を深めたと話す。「NM705iの市場調査を行ったところ感触は良好で、日本のユーザーに受け入れられるという結果が出ている」(マクギー氏)

 ワンセグやFeliCaなどの搭載については「“ノキアの端末に付加価値を加えるものになるか”を見極めて判断する」(同)とし、「FeliCaもワンセグも搭載端末は増えているが、実際の利用は低い水準にとどまっているともいえる。引き続き、市場の反応を注意深く見て検討したい」というにとどめた。

 その上でノキアが日本で成功するために重要なこととして挙げるのは、次の3つの要素だ。「まず第1に、ユーザーが何を求めているかに耳を傾けること。2つ目はキャリアとの協力を密にすること。3番目は、継続して革新的なコンセプトの端末を市場に出し続けること。日本市場でノキアブランドを確立するためには、多くのことをしなければならないと考えている」(同)

分離プランの導入をチャンスととらえる

 マクギー氏は、各キャリアが相次いで端末代金と通信料金の分離プランを導入し始めたことにも触れ、この施策が端末メーカーのチャンスになるという見方を示した。「端末価格と通信料が切り離されると、価値に合った端末価格が付けられるようになる。“多機能なら高く、シンプルなら安い”ということが明確になり、ユーザーは自分が買う端末の価値がどれくらいなのかを認識するようになる。ユーザーの選択肢も増え、これまで日本のメーカーが出してきたような端末とは異なる形で、革新的なものを出していく機会になったと思う」(マクギー氏)

 日本市場の変化をチャンスととらえ、同社として2台目のFOMAとなるNM705iに続く端末を、より多く市場に投入したいと意欲を見せた。

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