“Ovi”を軸にした、Nokiaのサービス&ソフトウェア戦略Mobile World Congress 2008(2/2 ページ)

» 2008年02月21日 18時50分 公開
[末岡洋子,ITmedia]
前のページへ 1|2       

ITmedia 音楽では2007年末、無料の音楽ダウンロードサービス「Nokia Comes With Music」を発表しました。これについて、改めて教えてください。

プライヤー氏 Comes With MusicはNokiaが考える新しい配信モデルです。

 NokiaはComes With Musicで、いくつかの端末にUniversal Musicの音楽を付けて提供します。対応端末を購入した人は、Universal Musicが有する約200万曲もの音楽カタログを1年間無料で利用できるという仕組みです。ダウンロードした曲はこの1年が経過した後も無制限に保有でき、PCを含め3機種まで利用できます。CDに焼いて保存したい時も微量の追加料金で可能とします。この取り組みは、他レコードレーベルとの提携も積極的に進めていきたいと思っています。

ITmedia Comes With Musicの対応端末は?

プライヤー氏 まだ発表していません。今後登場する新機種になり、2008年中に発表する予定です。

ITmedia 現在、多くのオペレーターが独自で音楽サービスを提供しています。それをふまえて、Nokiaがこの分野に進出することに対するオペレーターの反応は?

プライヤー氏 CDの売り上げは減少しており、デジタルに移行しています。Radioheadのような独自の販売方法を提供するアーティストも出てきています。Nokiaの音楽サービスはオペレーターの合意を取り付けており、あとは消費者がどう選択するかということになります。

ITmedia Share on Oviは、御社が買収したTwangoの技術をベースとしています。Nokiaのソフトウェア/サービスは買収戦略となるのでしょうか?

プライヤー氏 買収と社内開発の両方です。ソフトウェアとサービス事業を短期間で構築するには、この2つを柱とする必要があります。例えばNokia Mapsの場合、まずは買収し、Nokiaのリサーチセンターで進めていた交通情報観測などの技術を付加して展開します。

 最新版の「Nokia Maps 2.0」では歩行者ナビゲーション「Walk」機能を提供するとともに、運転時ナビゲーション「Drive」は一般的なカーナビゲーションシステムレベルになっています。もちろん、それに付随するシティガイド機能も強化することで、シンプルに利用でき、かつ分かりやすいサービスになると思います。

photophoto 最新の「Nokia Maps 2.0」は歩行者ナビゲーション機能も搭載する。例えば、検索窓に「pizza」と入力すると、周辺のピザレストランを探すとともに、ルートも表示できる(左)。例えばキーワードとして「pizza」を入力すると、歩行者ナビゲーション、シティガイド、カーナビゲーションでそれぞれヒットした項目が表示される(右)
photophoto この検索結果から、「地図上で表示」「歩いていく」「車で行く」といった“次”のユーザーアクションを選択できる(左)。歩行者ナビゲーション用の「歩いていく」を選択すると、現在地からのその場所へのルートを歩行者ナビゲーションモードで表示。軌跡は赤い点線で追跡できる(右)

ITmedia 「N-Gage」はどうでしょう。

プライヤー氏 N-Gageは、Nseries向けに最適化したハイエンドゲームプラットフォームで、ゲームコンソールレベルのエクスペリエンスを提供するものです。マルチプレーヤーによるネットワーク通信対戦にも対応し、携帯でよく利用されるJavaゲームとは大きく違います。

 ゲームはN-Gageサイトからダウンロード購入できます。自分のスコアをWebにアップして競争するといったコミュニティ機能も用意します。

photophoto 「N-Gage」経由でフル画面の3Dゲームの購入が可能

ITmedia Oviでは今後、そのほかにどのようなサービスが登場する予定ですか。

プライヤー氏 カレンダーやバックアップ、アドレス帳などのPIMツールも年内の投入を予定しています。また、PCとの同期・連携も当然、想定しています。

ITmedia ところで、Nokiaソフトウェア&サービス事業部のライバルはどこでしょうか。

プライヤー氏 ソフトウェアを開発し、モバイル端末に統合するところは全てといえるでしょう。Nokiaはインターネット事業やソフトウェア事業にも乗り出しており、ここにはたくさんのプレーヤーがいますからね。

 成功の鍵は、インターネットとモバイル、PCを1つのエクスペリエンスとして、いかにうまく、自然に融合するかによります。

 多くの企業はまずインターネットとPCにフォーカスし、その後でモバイルを付加していくことが多いと見受けられます。それに対してNokiaは「モバイルを最初から念頭に置いている」ことが強みです。Nokiaは当初からモバイルを含めた大きな構図を見ながら、この3つの軸を統合していく戦略です。

携帯業界のトレンドを知りたいと思ったら→+D Mobile「業界動向」へ
  • 各キャリアの発表会リポート
  • 国内外の携帯市場動向
  • 通信業界のキーパーソンインタビュー
  • 携帯事業者別シェア/携帯出荷台数
  • 携帯関連の調査リポート記事

携帯業界のトレンドや今後を把握するのに必要な記事だけを集めたのが“+D Mobile 業界動向”。記事はトピックや連載ごとにアーカイブされ、必要なときにまとめてチェックできます。
今すぐアクセス!


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月26日 更新
  1. 年会費9万9000円の価値はある? 最上位クレカ「Olive Infinite」と「Visa Infinite」の違いと持つべき人 (2026年06月25日)
  2. ドコモから「arrows Alpha2」登場 新素材とフルフラットパネルを採用、水中撮影にも対応 (2026年06月25日)
  3. スマホの短期解約、最長1年の「継続利用」容認で抑制へ 「お試し割」は統合 総務省が取りまとめ (2026年06月25日)
  4. ソニー「aibo」の国内販売終了 なぜ、人に愛される存在になったのか (2026年06月25日)
  5. 折りたたみiPhoneに近いサイズ感? 「HUAWEI Pura X Max」実機レビュー 横長“パスポート型”が合理的な理由 (2026年06月24日)
  6. 「ソフトバンクの株価なぜ低迷」「料金値上げの影響」「PayPayに次ぐ新事業は?」 株主総会での質疑応答 (2026年06月24日)
  7. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」どちらが買いか? 2機種を使い込んで分かった“スペック表にない違い” (2026年04月29日)
  8. KDDIのISP向けメールシステムで不正アクセス BIGLOBEや@niftyなどで情報漏えいの恐れ (2026年06月23日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. 楽天モバイルが「WiFiスポット」開始 ローミング終了で「つながらない」ユーザー救済か (2026年06月19日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー