移動局実車両でスーパー3G速度の体験、モバイル放送からバッテリーまで近未来の技術も──NTTドコモブースワイヤレスジャパン2008(1/2 ページ)

» 2008年07月24日 02時38分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
photo ワイヤレスジャパン2008 NTTドコモブース

 ワイヤレスジャパン2008のNTTドコモブースは、反対側にあるKDDIとともにワイヤレスジャパン2008最大のブース面積で新ロゴと赤基調の装いで展開。2008年夏モデルの906iシリーズ706iシリーズ、スマートフォンなどの新機種タッチ&コーナー、次世代通信規格「スーパー3G(LTE)」システムの紹介、法人向けソリューション、ISDB-Tmmモバイルマルチメディア放送のデモなどを展示する。

 広いブースで最も注目を集めていたのはやはりスーパー3Gシステム。既存の3G用周波数帯を使用する“3.9G(世代)”の実用化間近のインフラとして、データ通信速度を下り100Mbps以上(2008年3月の屋外実験で250Mbpsのパケット通信に成功)、上り50Mbps以上を実現する高速通信を実現。既存の周波数帯を用いつつ、今後、よりニーズの高まる通信の高速化と競争力の強化を図り、次世代“4G(IMT-Advanced)”へのスムーズな移行を狙いとする。ドコモは2007年7月に屋内で、2008年2月末に屋外実験を開始。2009年の開発完了を目指す。

 ワイヤレスジャパン2008会場では、屋外実験に使用した移動局車両をそのまま持ち込み、同じくブース内に設置した基地局とスーパー3Gの通信デモを展開した。来場者はこの移動局の内部でスーパー3Gの通信速度を実際に体験できる。データ転送速度の飛躍的向上はもちろん、ハイビジョン動画コンテンツなど大容量のデータ配信なども想定するために低遅延も重要な要求条件とし、エアインタフェースの変更のみで4Gもプラグイン方式で追加できる技術も盛り込む予定としている。

 また、MIMO多重信号の信号分離を行う低消費電力型LSIの試作もすでに成功している。4G向けMIMO技術を応用し、スーパー3Gの高速信号伝達技術を端末へも搭載可能なレベルの消費電力を実現。最大200Mbpsの伝送速度の信号分離を100mW以下(2本の送受信アンテナの場合は1.1Vで40mVから50mW)の電力で高精度に処理できるという。

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 コンシューマユーザー向けにもう1つ、おそらく近々の端末に盛り込まれそうな技術が「インテリジェント電池」。昨今、バッテリーパックの発熱や発火による事故、あるいは事故にまで至らずとも経年劣化で膨張する事例なども記憶に新しいが、このインテリジェント電池はバッテリーそのものが故障や劣化などの診断を行う機能を備える。筐体内の保護回路モジュール(こちらは既存のバッテリーにも搭載)に、故障・劣化の診断や電池残量の計測、各種情報の管理などを行う回路も内蔵することで実現する。

 重大な事故の事前回避目的以外に、残量機能とGPSを利用した「充電サービスが行える地域情報の表示」、電池残量とメールサービスを応用した「子どもに持たせた携帯の見守り」、劣化状況や充電回数などをもとにした「電池の取り替え診断サービス」なども想定する。既存のバッテリーとほぼ同サイズを目指し、ミツミ電機と共同で開発中。

photophoto インテリジェント電池の採用で、バッテリー事故の未然防止とともに、「おすすめの充電時間は●月△日の☆時ごろです」「メールをあと○通送信できます」といったかなり具体的なバッテリー残量の通知や、携帯の機能と連携する、より便利なサービス展開も想定できる
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