ドコモの「WORLD WING」 設定ミスで誤課金

» 2008年09月10日 17時14分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモは9月10日、同社が提供している国際ローミングサービス「WORLD WING」で、契約約款の料金と異なる料金を料金システムに設定したことで、国際ローミングサービスを利用した一部のユーザーに誤った料金を請求していたことを明らかにした。

 今回発生した誤課金は、ドイツのo2-deとキプロスのCYTAVODAおよびTCELLで国際ローミングサービスを利用した約7万6280件(想定含む)の通話が対象となっている。ドイツ(os-de)で利用したパケット通信料と、キプロス(CYTAVODAやTCELL)で利用した音声着信利用時の国際転送料に誤りがあり、本来より高額な料金を請求していた。

 ドイツのケースでは、本来の料金が50パケットまで50円で、それを超える部分が1パケットあたり0.2円だったのに対し、100パケットまで100円で請求しており、50パケット未満の場合も100円を請求していた。発生期間は2006年3月24日から2008年7月10日まで。

 またキプロスのケースでは、契約約款上は音声着信利用時の国際転送料た無料だったにもかかわらず、110円を請求していた。こちらは2004年9月7日から2008年7月31日までが対象となる。

 ユーザーからの問い合わせは9月9日現在まだ1件もないが、ドイツでの約7万5700件のうち、対象と特定できたユーザー1万1704件、対象と想定されるユーザー約6万4000件に対し、合計約3075万円を返金する。キプロスの約580件(対象と特定できたユーザー38件、対象と想定されるユーザー約540件)にも、合計約150万円返金する。

 返金は、2008年10月請求分(9月ご利用分)の請求金額から対象となる通信料金を差し引くことで行い、請求書のお知らせ欄でその旨を案内する予定。ドイツで該当するローミング先を利用していたユーザーについては2008年3月24日から7月10日までの利用分を返還、キプロスで該当するローミングを利用していたユーザーには2008年4月8日から7月31日までの利用分を利用記録に基づいて返還する。なお、すでにドコモを解約しているユーザーについては個別に返還方法を案内する。また、上記以外の期間についても、該当すると思われるユーザーは、申し出て利用状況が確認できれば返金を受けられる。

 このほか、ドコモのWebサイトや利用ガイドブックなどの料金案内ツールで、誤って安い料金を表記していたため、その分の差額も返金するという。対象となるのはスリランカのDIALOGでテレビ電話着信を利用した際のデジタル通信着信料と、オランダ領アンティルのCT GSMで音声着信を利用した際の国際転送料。

 スリランカでは0円と案内されていたが、本来は100円で、ユーザーには100円を課金していた。オランダ領アンティルでも、案内には100円と記載していたが、本来は140円で、140円を請求していたという。ただし、こちらの件に関しては23件の利用者がすべて特定できていることから、対象ユーザーの10月請求分(9月利用分)もしくは11月請求書(10月利用分)で返金額を値引く。返金総額は10万6960円。

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