第2回 画面が“押せる”、新感覚のタッチ端末「BlackBerry Storm」──5500香港ドル=約6万5000円山根康宏の香港ケータイ「マニア買い」(1/2 ページ)

» 2009年02月09日 21時16分 公開
[山根康宏,ITmedia]
photo BlackBerry Storm 9530

 日本でもサービス展開され、少しずつ利用者が増えているRIMの「BlackBerry」。あのオバマ新大統領も使っているとのことで、最近、さらに認知度も上がっているようだ。

 筆者も香港で、BlackBerry端末とサービスを約3年使い続けているが、セキュアかつ確実性の高いプッシュメールの使い勝手がほかのメールサービスや日本のケータイメールより格段に便利だと感じている。

 香港では、2008年夏に機能とデザインが向上した「BlackBerry Bold」が発売され、年が明けたらこれを買おうと心の中では決めていた。そう、記念すべき2009年の購入1台目はBoldになるはずだった。ところが正月に立ち寄った携帯電話専門店で、Boldの横に並んでいた「BlackBerry Storm 9530」(以下Storm)に一目惚れしてしまった。


photophoto 左:BlackBerry初のタッチパネル端末「BlackBerry Storm」 右:ドコモから発売予定の「BlackBerry Bold」
photo 裏面のバッテリーカバーは金属製。特有のひんやりとした感触がイイ

 Stormは、BlackBerryシリーズの中でも異色のモデル。なにせBlackBerryの顔ともいえるQWERTYキーボードを搭載しないのだ。

 ディスプレイは、480×360ピクセル表示に対応する3.25インチのタッチパネル液晶。文字の入力は画面に表示されるソフトウェアキーボードで行う。そのため、Eメールを多用するヘビーなBlackBerryユーザーには「文字が打ちにくい」と、いささか不評でもあるらしい。一方、ほとんどの操作を画面のタッチ操作で行える快適感が、ほかのBlackBerry端末にはないStormだけの利点である。

 本体はブラックを基調とし、角にメタリック調のモールド処理を施した“メタリックな高級感”のあるデザイン。裏面のバッテリカバーもヘアライン加工された金属素材を用い、金属特有のひんやりとした感触がなんとも心地いい。本体重量は155グラムとやや重いが、この重さも高級感に一役買っているようにも感じられる(あまりに軽いと、安っぽく感じてしまうもの)。ほぼ同サイズのiPhone 3Gと比べても、手に持ったイメージはかなり異なる。

 筆者が購入したStormの型番は9530。これは北米の通信事業者“Verizon”から発売されているもので、CDMA 2000 EV-DOとHSDPA(W-CDMA)、GSM圏で使えるマルチな国際ローミング対応モデルである。ちなみにヨーロッパではHSDPA(W-CDMA)とGSM対応の9500モデルが発売されている。


photo 中国語表示にも対応する仕様だが、その中に(ついでに?)入っている日本語フォントで、日本語も一応表示できる

 なぜ香港で北米のキャリアの端末が販売されているのか。何のことはない、香港の並行輸入業者が独自に取り扱っているものを購入したまでだ。通信方式が同じで、SIMロックがかけれられていない端末であれば、どの国で販売された端末も利用できるのは海外ではほぼ常識。特に香港では、このような平行輸入端末の市場も活発である。海外版のBlackBerry端末であっても、香港のBlackBerry契約SIMを装着すれば、そのまま香港でもそのままBlackBerryサービスが受けられるというわけだ。

 ちなみに、購入した9530は中国語表示に対応しており、中国語フォントの中に日本語の仮名も含まれている。日本語入力そのものはできないが、表示は可能。届いた日本語メールに日本語で返信できないのは少し残念だが、プッシュメール受信端末として即座にメールを確認できるのは非常に便利だ。Stormはマルチメディア機能も大きく強化されており、音楽や動画の再生もビジネス向け端末とは思えぬほど普通にこなす。カメラは3.2MピクセルのAF(オートフォーカス)付きで、そこそこ本格的な写真の撮影も可能だ。


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