いつかはケータイの動画もみなHD(※)になるだろうとは思っていたが、こんなにはやく対応ケータイが登場するとはびっくりである。本当にHDらしい動画が撮れるのか。そんなわけで、今回はauの「Mobile Hi-Vision CAM Wooo」を取り上げる。名前が長いので以下では「HD Wooo」と略す。
HD Woooでは、W62HやH001といった歴代Woooケータイでおなじみとなった、AV視聴向きワイドオープンスタイルをベースに、新たに「ムービーオープンスタイル」を追加した。ディスプレイを約90度ほど開くこのスタイルは、縦オープンともディスプレイ反転とも違う、独特のビデオカメラ風撮影スタイルとなっている。
今回のレビューで探りたいHD Woooのポイントは2つある。1つはそのムービーオープンスタイルの使い勝手。もう1つはHD動画に対応したカメラ部分だ。
まずはカメラから見ていこう。HD Woooの撮像素子は500万画素のCMOSセンサーだが、他のケータイと大きく違うのは「光学3倍ズームレンズ」を搭載していること。その分カメラユニットが大きくなるのだが、写真を見ると分かるように、ヒンジの中央部がそっくりそのままカメラユニットになっている。その厚さは約25ミリ。ボディに上手に埋め込まれているため、厚さはあまり感じない。
レンズの焦点距離は35ミリフィルム換算で30〜90mm相当と、ややワイド気味の3倍ズームである。
HD Woooで撮影するときは、ディスプレイを90度だけ開く。これを日立はムービーオープンスタイルと呼んでいる。確かにこのスタイルはビデオっぽいが、どうやって持てばいいのか。ズームレバーと撮影ボタンは側面(ムービーオープンスタイル時は上面になる)のヒンジ側にあり、一瞬迷う。
これは、ペンを持つように、写真のように持つのが正解。そして人差し指で録画ボタンを押したりズーミングしたりする。わたしは中指の方が押しやすかったが、モデルの女の子は人差し指の方がよいと言っていた。
こうして持つと、ダイヤルキー部の一番右(撮影時は上になる部分)のキーが撮影用のショートカットになり、「顔ピタ」(要するに顔検出機能)や逆光モード、「秒撮」機能にすぐアクセスできる。秒撮というのはスタンバイ機能と思えばいい。秒撮モードにしておけば約1秒で撮影可能になるので、マメに撮影したいけど動画モードにしっぱなしではバッテリーが心配というときに使うと便利だ。
静止画の時もPCモードなら横位置撮影になるので、同じスタイルで撮ることになる。その際は通話開始ボタンがAFロックになり、決定キーでも撮影できるので、親指で撮影した方がしっくりくるだろう。ただ、メニューが縦位置表示用しか用意されてないのは残念。
ちなみに3インチのメインディスプレイは、取扱説明書を見る限り推奨されていないようだが、ロックノブを外すことで手前に少しと奥に180度ほど回転させることもできるようだ。ハイアングルでの撮影時などには、裏技として使ってみてもいいかもしれない。
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