月々3000円台前半でモバイルWi-Fiルーターが持てる 「@nifty EMOBILE G4」は買い得なのか?(1/2 ページ)

» 2011年09月13日 22時34分 公開
[ITmedia]

 ニフティが9月1日から、インターネット接続サービス「@nifty」の会員向けに、イー・アクセスの高速モバイルデータ通信サービス「EMOBILE G4」の提供を開始した。その名も「@nifty EMOBILE G4」という。下り最大42Mbps、上り最大5.8MbpsのEMOBILE G4が、@niftyのインターネット接続サービスを利用している場合は、月額4200円で利用できる。@nifty会員でなくても、基本サービス「お手軽1料金」の262.5円を追加で支払うことで、月額4462.5円で利用可能だ。

9月30日までに契約すると24カ月間月額3479.7円に!

Photo @nifty EMOBILE G4に9月30日までに申し込むと、大幅な割引が適用される

 この@nifty EMOBILE G4がすごいのは、9月30日まで実施しているキャンペーン期間中に新規で申し込むと、価格がかつてないほどリーズナブルになること。販売価格3万9580円のEMOBILE G4対応モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi(GP02)」が1円で購入できるほか、月々の利用料金も@nifty接続サービスを利用していない場合で、24カ月間月額料金が3479.7円になる。@nifty接続サービス利用者なら24カ月間3217.2円ですむ。

 キャンペーン適用時の価格は、驚くことに本家イー・アクセスが提供するEMOBILE G4サービスよりも安い。2年間(24カ月間)限定の施策とはいえ、これは業界最安レベルと言っていいアグレッシブな価格設定だ。

 イー・アクセスでは、EMOBILE G4に対応するモバイルWi-Fiルーター、Pocket WiFi(GP02)を「にねんS」の料金プランで契約した場合、月額3880円でサービスが利用できるキャンペーンを展開しているが、@nifty EMOBILE G4の月額料金はこれよりさらに400円以上安く、かなりの割安感がある。向こう2年間、モバイルデータ通信を少しでもリーズナブルに利用したい人は是非注目したい。イー・アクセスで新規に契約しようと考えていた人は、@niftyのサービスも合わせて検討するべきだろう。

 なお、イー・アクセスのサービスと@nifty EMOBILE G4には、1つ大きな違いがある点は認識しておきたい。それは、イー・アクセスのEMOBILE G4は通信に制限がないこと。@nifty EMOBILE G4には、プロトコル制限があり、WinnyやWinMX、Shareなどのファイル交換ソフト、インターネットラジオや動画など一部のストリーミング型サービス、Second LifeやCABAL ONLINEなどのオンラインゲーム、IP SecやPPTPなどのVPN通信、Windowsファイル共有、グループウェア、Mobile IP、どこでもMy Mac、FaceTimeなどのサービスは利用できない。

※初出時に、@nifty EMOBILE G4ではイー・アクセスのEMOBILE G4と同等のサービスがより安価に利用できるように誤解される記述になっていました。お詫びして訂正いたします。@nifty EMOBILE G4では、プロトコル制限があり、利用できないサービスがあります。(9/14 22:00)

改めて「EMOBILE G4」のおさらい

Photo EMOBILE G4のMVNOとして展開する@nifty EMOBILE G4

 EMOBILE G4の特徴は、イー・アクセスが全国に展開するDC-HSDPA方式の高速データ通信サービスが利用できること。仕様上の最大通信速度は下り最大42Mbps、上り最大5.8Mbpsで、特にダウンロードが速いのが特徴だ。他社の3Gサービスで提供されている下り最大14.4Mbps/上り最大5.8MbpsのFOMAハイスピードや、下り最大9.2Mbps/上り最大5.5MbpsのWIN HIGH-SPEEDなどと比較しても高速な通信が期待できる。

 ただ、まだこの下り最大42Mbpsでの通信に対応したエリアは全国に広がっているわけではなく、関東、東海、関西、北海道、九州の一部の主要都市が中心となっている。エリアは順次拡大しているが、場所によっては下り最大21Mbpsや、下り最大7.2Mbps、あるいは下り最大3.6Mbpsでの通信となる場合もある点は留意しておきたい。上りの通信速度も、必ずしもすべてのエリアで最大5.8Mbpsがサポートされているわけではなく、場所によっては上り最大2Mbpsや1.4Mbps、384kbpsとなる場合がある。

 具体的なサービスエリアは、イー・アクセスのWebサイトで確認できる。データ通信サービスの提供エリアとEMOBILE G4エリアが色分けされて地図上に表示されるので、自分がよく行く場所がエリア化されているかどうか、確認してみるといいだろう。

 都市部はおおむねEMOBILE G4のエリアになっており、空港など主要施設はいち早くカバーされている。さすがに後発の通信事業者だけに、屋内や地下などでの通信はまだ万全とは言えない部分もあるが、東京メトロや都営地下鉄、大阪市営地下鉄は全駅で利用でき、主要な地下街なども積極的にエリア化が進められている。首都圏で使用する分には使えなくて困る場所はかなり減ってきている。

最新のルーター「Pocket WiFi(GP02)」で利用

Photo @nifty EMOBILE G4では、Huawei製のモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi(GP02)」が利用できる

 @nifty EMOBILE G4を利用するには、専用端末となるPocket WiFi(GP02)が必要だ。このPocket WiFi(GP02)は、モバイルWi-Fiルーター普及の先駆けとなったPocket WiFiシリーズの最新モデル。ニフティの独自端末ではなく、イー・アクセスが販売しているものと何ら違いはないものなので、その点でも安心できる。

 Pocket WiFi(GP02)は、初代「Pocket WiFi(D25HW)」や21Mbps対応の「Pocket WiFi(GP01)」と比べてボディはやや大きくなり、重量も増しているが、バッテリー容量は3.7V 1500mAhから3.7V 2200mAhへと大容量化し、連続通信時間は4.5時間に延びた。日中ずっと外出しているようなユーザーにはややもの足りないかもしれないが、家から職場までの往復と外出1回くらいであれば何とかまかなえるレベルだろう。

 交換用のバッテリーパックがイー・アクセスから近日発売予定になっているので、こちらを別途入手するか、microUSB端子を備えた外部バッテリーを用意すれば、より安心して運用できる。初代Pocket WiFiは充電しながら通信することができず、不便を強いられたケースがあったが、Pocket WiFi(GP02)は充電しながらの通信も可能なので、バッテリーを接続しておけば長時間の連続駆動にも対応する。

 PCやWi-Fi対応機器との接続は、電源を入れてPCや対応機器側でアクセスポイントのSSIDとパスワードを入力するだけ。細かな設定は必要ない。WPSという自動接続方式に対応している機器同士なら、ボタンを押すだけとさらに簡単だ。初期状態のSSIDとパスワードは、端末の背面カバーを外したところにシールで記載されている。購入したばかりの場合はセキュリティ設定が「WEP」になっているので、5ケタの数字を入力すればいい。

Photo 裏側のバッテリーカバーを外すとSSIDとWEPキー、WPA2キーを記載したシールが確認できる。最初の設定はここを確認してPocket WiFi(GP02)と接続してから行う

 ただ、無線LANのセキュリティがWEPのままではやや不安なので、ニンテンドーDSやニンテンドーDS Liteに代表される、WEPにしか対応していない無線LAN機器を使わないなら、より安全性の高い「WPA2」に設定を変えることをお勧めする。設定を変更したい場合は、すでに無線LANで接続された状態であればWebブラウザに「http://pocketwifi.home」と入力し、パスワードにWEPキーを入力することで設定画面にアクセスできる。あるいは、Pocket WiFi(GP02)をUSBケーブルでPCと接続することで設定ツールをインストールできるので、そちらを利用してもいい。

 ちなみにPocket WiFi(GP02)にはmicroSDカードスロットが用意されており、USBケーブルを接続すればmicroSDカードリーダーとして利用できるほか、「HTTP NASモード」に設定を変えればmicroSDの記憶領域をネットワークストレージのように活用することも可能。なかなか便利な機能なので、ちょっとしたファイルの置き場やなどに活用したい。HTTP NASモードに設定した場合は、設定ツールと同じURLからmicroSD領域にアクセスできる。

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