「目標は明確なトップ3」――ソニーモバイルのポートフォリオとOS戦略:Mobile World Congress 2013

» 2013年02月28日 15時48分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 「ブレークスルーの1年にする」「明確なトップ3になる」――Sony Ericssonからソニーモバイルとなって1年、スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress 2013で、ソニーモバイルコミュニケーションズの社長兼CEO、鈴木国正氏は目標をそう語り、自信を見せた。ラウンドテーブルの席で鈴木氏は、記者の質問に答える形でソニーモバイルの戦略と取り組みをはじめ、ソニー製品との連携、プラットフォーム戦略などについて語った。

※初出時に「ナンバー3」との表記がありましたが、正しくは「トップ3」でした。お詫びして訂正いたします。(2/28 23:11)

シェア3位目指す、戦略はハイエンドにフォーカス

Photo ソニーモバイルコミュニケーションズ 社長兼CEOの鈴木国正氏

 鈴木氏はまず、この1年を振り返り、「地道に」という言葉を使いながら、オペレーターとの関係作りやパートナーなどとの骨格作りを進めてきたと話した。「世界を相手にビジネスをすることには慣れているが、ソニーと一緒になったことで力がついている」「速いサプライチェーンなど、需要に合わせて動ける体制を作ってきた」と鈴木氏は続ける。1月に発表した「Xperia Z」は、こうした新しい環境で製品を作り込んだ。そしてMWCで「Xperia Tablet Z」のグローバル展開を発表――という流れだ。

 「2013年は、成功のブレークスルーの年という自信を持っている。社員一人一人が自信を付け始めている」(鈴木氏)

 シェアという点では、現在トップ3のキープレーヤーになることを目指しているという。SamsungとAppleの2社が独占している現在の市場では、3位は調査会社のデータや地域により異なる。「何年か後に明確な3位となる」というのがひとまずの目標という。それにあたって、「各地域で明確な地位を築くことが大切」だと鈴木氏。なお2012年第4四半期のGartnerによる携帯電話市場調査ではソニーモバイルは9位、Canalysのスマートフォン市場調査ではトップ5から漏れている。

 先進国ではスマートフォンの普及に一段落着くことなどから「今後2〜3年で業界は変わる。それに合わせた3位の取り方をしていく」と鈴木氏。そのためにはいきなり廉価版を出すのではなく、ハイエンドで良いものを出すアプローチをとるという。「ソニーには作り込むエネルギーがある。上を作ると真ん中が出てきて、下もセグメントをしぼりながら対応していけば総合的に世界のシェアがとれるのではないか」と考えを説明した。Xperia Zはフラッグシップ機種としてマーケティングしていくが、今後ポートフォリオについては「分かりやすく絞り込んでいく」という。

PlayStation 4との連携はこれから

 強みとなるソニーのサービスや製品との連携も、引き続き行っていく。Xperia Zでは、メディアプレーヤー(Walkman)とデジタル音楽サービス「Music Unlimited」を統合した。「メディアプレーヤーを開き、そこからサービスに行く、などの体験を作る。Xperia、それにPlayStationが入り口となり、ネットワークサービスを伸ばしていく。この方が、ユーザーからみても楽しいはず」と鈴木氏は述べた。なお、発表されたばかりの「PlayStaion 4」との連携については、これからという。

Firefox OS開発は「技術提携」、あらゆるOSに扉を開いている

 会期中、ソニーモバイルはスペイン最大手のオペレーター、TelefonicaとMozillaの「Firefox OS」搭載スマートフォンの開発を模索するための技術コラボレーションを発表した。これについて鈴木氏は、「技術提携」を強調し、製品化や市場性については未定とした。

 「いますぐにいくつものプラットフォームを採用する体力はない」(鈴木氏)。同社がこれまでSymbian、Windows Mobileと複数のプラットフォームを手がけたことを示しながら「一度経験していることなので、それをするとは思っていない」と述べた。だからといって、Androidオンリーが絶対解とは思っていないようだ。「Firefox OSでも何でも、すべてのOSに対してドアはオープンにしている。OSについては、可能性はすべて見ておかなければならない」と鈴木氏。実際の実装は、どの段階でどのようなリソースを使って……といった状況を考慮した上での決断になるという。

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