QX1は他のQX同様、スマホに装着して使うようになっているのだが、個人的にはワイヤレスである点を生かして、カメラとスマホを離して使いたい。いちいち装着するのも面倒くさい。
その点、左手にQX、右手にスマホ(逆でもいいけど)と両手を使えば、自由なアングルで写真を撮れる。今回は細くて軽い一脚にE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS(SELP1650)を付けたQX1を装着してリモート撮影して遊んでみた。
そうするとすごく高い位置からの撮影も簡単にできるし、
逆さに持てば地面すれすれからの撮影もできる。
被写体が近づきづらいところにいてもOK。
QX1にE PZ 16-50mmといったコンパクトで軽いズームレンズを付けたときは、スマホと合体させても上記のように一脚につけて遊んでもいい。比較的小型軽量におさまる。でもレンズ交換式となればいろんなレンズをつけてみたいもの。
ということで、電動ズームレンズE PZ 18-105mm F4 G OSS(SELP18105G)を付けてみた。
レンズの重さが427グラム。それにQX1をつけると、だいたい620グラムくらい。スマホを装着するとレンズ側が重くてバランス悪くてかなり使いづらい。レンズを持つ左手でほとんどの重量を支えることになるから。しかも、QX1はハンドストラップ用のストラップホールしか持ってないので、大きく重いレンズをつけたときはなんとも心もとない。
大きくて重いけれども、このクオリティは捨てがたい。望遠端で157.5ミリ相当になればけっこう使える。
で、こんな風に持ってみた。三脚穴を使ったカメラストラップである。見た目はレンズをぶら下げて歩いてるヘンな人になっちゃうけど、こうするとなかなか使いやすいのだ。
撮りたいときにすぐ構えられる「速写ストラップ」や「クイックストラップ」と呼ばれてるもので、普段はこのようにぶら下げておき、ロックをはずしてさっと動かせばすぐ構えられるのだ。
このストラップとQX1の相性はよし。ほぼ円筒形なのでこうやってぶら下げて歩いたときの安定性が高いのだ。撮りたくなったら、さっとスマホのカメラアプリを立ち上げ、QX1とつなぎ、左手でレンズを持って構えて撮るのである。
フリースタイルなので高い位置で撮ることも(片手で保持すると手が疲れるけれども)できるし、
腰の高さでさっと構えるとこういう写真もすぐ撮れる。
撮り終えたらまたぶら下げてブラブラさせながら歩けばよし。
今回は歩きながら撮ってみたが、三脚を使った撮影が可能なら、QX1を三脚に取りつけ、自分は楽な姿勢でスマホの画面を見ながらタイミングを待つという撮り方もいい。
まあQX1はコンパクトだが、スマホを使う分、どうしても起動に時間がかかるし、各種遅延もある(Wi-Fiを使うのだから当たり前だが)し、普通のカメラのようにしっかりグリップして撮るのも難しい。
ではなぜQXを使うのか、というと、撮影した写真がその瞬間に(実際には数秒かかるけど)、スマホに転送されるのが便利だから。そうすると、いつでもスマホ上の写真をWebに上げられる。
スマホで撮ったものとはクオリティが雲泥の差なので、「どんなカメラで撮ったんですか」と質問がくるレベル。
標準では200万画素相当に縮小された写真が転送されるが(もうちょっと大きいとうれしいんだけど)、フルサイズでの転送も可能だ。縮小した画像だと転送に3〜4秒、フルサイズだと10秒以上かかるが、いちいち手動で転送しなくてもよいのは気が楽。
iPhoneだとカメラロールに直接写真が転送されるが、Androidだと専用のフォルダに転送される。
撮った写真をその場でパソコンを介さずに活用でき、フルサイズの写真は帰宅してゆっくりパソコンに転送して楽しめる、フリースタイルカメラなのだ。そう考えるとすごく面白い。
はじめてのレンズ交換式カメラにQX1を、というのはちょっと無謀な気はするが、すでにNEXやαといったEマウントのカメラを持っているのなら、レンズをより活用し、撮影スタイルを広げるという意味でQX1を買っても十分楽しめるはず。ボディだけ買うのならそう高価でもないし、いろいろ遊べるはず。
もし、スマホを使ったワイヤレスカメラを試してみたい、という気軽さで手を出すならQX100を勧めたいかなと思う。QX100は1年前の製品だが、本体のファームアップやアプリのバージョンアップで使い勝手も上がっているから。
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