写真と動画で解説する「ARROWS NX F-02G」やんちゃな優等生(1/2 ページ)

» 2014年10月01日 20時57分 公開
[井上翔,ITmedia]

 新しい、次世代の、日本のスマートフォン――このコンセプトのもと、富士通のNTTドコモ向けフラグシップスマートフォン「ARROWS NX」シリーズが始まって1年半が経過した。いずれの機種も安定性や使い勝手の良さが評判を呼び、「ARROWS NX F-01F」では第三者機関のスマートフォン満足度調査で機種別で1位を獲得するに至った。

 すっかり“優等生”に生まれ変わったフラグシップARROWSだが、一方でかつて「ARROWS X」を名乗っていた時代の“やんちゃ”ぶりは鳴りを潜め、ある意味でさみしく思っていた方も少なくないだろう。筆者もその一人だ。

 2014年冬モデルとして10月下旬に発売予定の「ARROWS NX F-02G」は、やんちゃな時代の良いところであった“全部入りハイスペック”を思い出したかのように、同時期に登場する他社機種と比較してもハイスペックぶりが目立つ仕上がりとなっている。今までのNXが「男性・女性どちらにも受け入れられる中性的な仕上がり」(説明員)だったのに対し、F-02Gでは「明らかに男性寄りとした」(同)。そんなF-02Gを、写真や動画とともにチェックしてみよう。

photophoto カラーはBlack、White、Orangeの3色。Whiteのみ画面周囲も本体と同色になっている

 本体カラーのバリエーションはBlack、White、Orangeの3色で、プロモーションカラーはBlack。Orangeは今までのARROWSには無かった色味である。Whiteのみ画面の縁が本体と同色となっている。本体背面はいずれのカラーもマット(非光沢)仕上げだが、Blackのみ背面にテクスチャーが刻まれている。

photophotophoto 背面はBlackのみテクスチャーが刻まれている(写真=左)。White(写真=中)とOrange(写真=右)は梨地仕上げとなっている

 本体サイズは約74(幅)×145(高さ)×9.5(奥行き)ミリで、重量は約168グラム。「ARROWS NX F-05F」と比べて画面がわずかながら大型化したこともあり、その分ボディの幅と高さ、重量は増えている。しかし、奥行きは0.9ミリ薄くなった。

 デザインはF-01FとF-05Fのラウンドフォルムから、八角形をモチーフにした「オクタゴンフォルム」に変わった。筆者的には、やんちゃさのピークだった「ARROWS X F-10D」や「ARROWS X F-02E」の頃を思い出すデザインだ。ボディを囲むアルミニウム製の「メタルエッジフレーム」は通信アンテナも兼ねている。

photophoto 左右の側面
photophoto 本体上部と下部
photo 横置き時の使い勝手を考慮して、左側面に移された電源・スリープボタンとボリュームボタン

 本体側面と上下を見ると、今までのNXとの違いがいくつか見て取れる。まず、電源・スリープキーとボリュームキーが左側面から右側面に移動している。これは、左側面に卓上ホルダ用の充電接点が設けられたためである。「横画面固定のアプリの場合、本体右側を画面上部に据えることが多く、卓上ホルダに置いて使う際にもボタンをしっかり使えるようにするため」(説明員)である。横画面固定アプリを起動したまま本体を壁などに立てかける際、昨今のARROWSではこれらのボタンが下にくるため、据え付けが良くなかったが、この配置変更で解消される。

 ボタンがなくなった左側面には、microSDカードスロットとSIMカードスロットが上部から、Micro USBポートが下部からそれぞれ移設され、先述のように充電接点が設けられた。SIMカードスロットは従来通りのトレー式だが、サイズが「ドコモnanoUIMカード」(nanoSIMカード)に変更となった。

 Micro USBポートは、F-01F、F-05Fと続いてきたキャップレス構造から、キャップによる保護に戻った。キャップの開け閉めをする面倒さはあるが、キャップによる保護のおかげで、防水性能に加えてIP5X等級の防塵性能も追加された。また、「要望が予想以上に多かった」(説明員)USB機器接続(USB On-Th-Go)のサポートも復活し、USBメモリーなどを接続できるようになった。MHLについては残念ながら引き続き非対応となる。

photo microSD/SIMカードスロットとMicro USBポートは一続きになっている

 充電用接点は、磁石を使って密着させるタイプで、「急速充電2」(Quick Charge 2.0)にも対応している。標準添付の卓上ホルダにQuick Charge 2.0準拠の充電アダプタを接続すればより高速な充電が可能だ。アタッチメントを交換するとケース類を付けたまま卓上ホルダに本体を置くこともできる。なお、卓上ホルダ復活に伴い、これも1年半ぶりとなる横画面用ランチャー「シアターモード」が復活している。

photophoto 卓上ホルダは昨今のXperiaシリーズと同様の磁石式で、アタッチメントが2種類ある(写真=左)。卓上ホルダで充電を始めると、横画面時に便利なアプリランチャー「シアターモード」が起動する(写真=右)

 画面は、ドコモ初にして現状では唯一のワイドQHD(1440×2560ピクセル)解像度の約5.2インチIPS液晶を採用した(isai FL LGL24もワイドQHD液晶を搭載するが、サイズが5.5型)。画素密度は564ppiで、現行のスマートフォンとしてはかなり高い部類となる。F-01FとF-05Fでは、屋外での視認性に優れたWhiteMagic液晶が採用されてきたが、今回は「映像を楽しむことを優先して」(説明員)、視野角や色により優れたIPS液晶を採用したという。以前に本誌で行ったインタビューにもあるとおり、商品コンセプトに合わせて採用するディスプレイを変えた結果である。

 解像度の高い液晶は、解像度の高い映像を見るとその差を体感できる。展示会場では、同じサイズのフルHD(1080×1920ピクセル)液晶を採用した「ARROWS NX F-06E」とF-02Gで同じ画像を表示した部分をルーペで見比べるデモを実施していたが、その差は歴然としていて、一度体感したら、なかなか“後戻り”は難しいと感じさせるものである。

photophoto F-06E(写真=左)とF-02G(写真=右)で同じタマネギ画像を拡大したところをルーペでのぞく。カメラ越しではあるが、解像感の差は歴然としている
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