“SIMロック解除”で需要増に期待 ヨドバシ×ワイヤレスゲートが迎える「SIMフリー元年」音声SIM+専用カウンター

» 2015年04月14日 21時41分 公開
[平賀洋一ITmedia]

 ワイヤレスゲートは4月14日、ヨドバシカメラで販売している格安SIMのラインアップに、音声サービスを付けた製品「ワイヤレスゲートWi-Fi+LTE 音声通話プラン」を追加すると発表した。またヨドバシカメラは同日、各社の格安SIMとSIMロックフリースマートフォンを取り扱う専用カウンターの設置をアナウンスした。

photo ワイヤレスゲートの池田武弘CEO

 2004年創業のワイヤレスゲートは、事業者ごとに個別のIDが必要だった公衆無線LANアクセスポイントを、1つのIDで使えるようしたアグリゲーションビジネスを母体とする通信事業者。2009年にUQ モバイルコミュニケーションズから回線提供を受けてWiMAXのサービスを開始し、2014年9月にNTTドコモのLTEと3Gを使った格安SIM事業に参入した。また2007年にヨドバシカメラと業務提携し、現在は資本関係も結んでいる。

photo ワイヤレスゲートの経緯

 今回、音声サービスを開始するにあたりワイヤレスゲートの池田武弘CEOは、「当社はもともと『データをヘビーに使いたい』というユーザーを対象に、大手キャリアではできないプランを提供してきた。しかし店頭ではやはり、音声通話も欲しいという声も多く、4月28日からサービスを提供することになった」と述べた。もちろんヨドバシカメラが5月中旬に設置するSIM専用カウンターでも取り扱い、新規契約と携帯電話番号ポータビリティ(MNP)の即日開通にも対応する。

 音声付きプランの特徴について池田CEOは、4つの特徴があると説明する。1つ目は全国4万カ所のWi-Fiスポットが利用できること、2つ目はニーズに合わせた低速(最大250kbps)と高速(下り最大150Mbps)のスピードを選択できること、3つ目は速度とデータ容量に合わせた4つのプランを用意したこと、そして4つ目は契約期間の設定がなく違約金が発生しない点だ。

photo 4つの特徴を持つ「ワイヤレスゲートWi-Fi+LTE 音声通話プラン」
photo 料金の詳細

 「もともと月額390円でWi-Fiスポットを提供していたこともあり、LTEについてはWi-Fiが利用できない場所で使っていただくイメージ。通信速度も250kbpsであれば、Webやメール、SNSなどの一般的なデータ利用が低コストに行える。一方で動画配信などを利用したい場合は150Mbpsのサービスと、2つの速度を目的に合わせて使って欲しい。料金体系も柔軟で、最も安いプランは1300円とWi-Fiのみの390円と比べると実質910円で通話も含めたLTEを実現した。業界内でも最安値と言っても良いくらいだ。また、すでにお持ちの端末を活用したいというニーズに合わせて、最短契約期間や解約手数料がかからないようにし、ユーザーが格安SIM移行に感じる障壁を極大まで下げた」(池田CEO)

photo 解約金なしをうたっている

 なお解約時の違約金が発生しないワイヤレスゲートの通話付きサービスだが、MNPで転出する場合は1万1000円の解約手数料が発生する。通常の解約であれば無料だが、電話番号を他社サービスに引き継ぐ場合に高いハードルを設けることで、MNP転出に一定の歯止めを掛ける狙いがあるようだ。

photo ヨドバシカメラ 常務取締役販売部長 日野文彦氏

 ワイヤレスゲートの音声通話サービスは、5月下旬にも始まるSIMロック解除の義務化を見越したものでもある。提携するヨドバシカメラは、5月中旬から各社の格安SIMとSIMフリースマホを取り扱う専用カウンターを設ける。これについてヨドバシカメラの常務取締役販売部長 日野文彦氏は、「SIMフリー端末へのニーズが高まっているが、店頭には大きく3つの課題がある」と指摘した。

photo SIMフリー販売の課題

 その課題とは、複数のキャリアを比較したプランの提案ができないこと。そして複数キャリアの開通手続きを行えないこと、最後にアフターサービスが不十分――というもの。日野氏は専用カウンターを設置することで、3つの課題を同時に解決したいと意気込む。

photo 専用カウンターのイメージ

 専用カウンターではユーザーニーズを受けて複数キャリアをまたがったプランを提供するほか、開通サービスや端末の設定なども行う。音声通話に対応した格安SIMは本人確認が必要なこともあり、通販で入手した場合は証明書の送付などで、開通まで1〜数週間程度の時間がかかる。またMNP手続きにもタイムラグが発生するため、現在使っている電話番号が一時的に使えなくなる。こした不便さを、複数キャリアが相乗りするカウンターを設けることで解消するという。

 また無料通話アプリや通話料金を下げるアプリの紹介など、格安スマホならではの使い方を提案するほか、故障時の修理受付や、メモリの復旧サービスといった、SIMフリースマホで不安を覚えやすいアフターサービス業務も行う方針だ。

photo カウンターで取り扱う8キャリア

 このカウンターで取り扱うキャリアは、ワイヤレスゲートのほか、freetel、ワイモバイル、nifty、UQモバイル、OCN、U-NEXT、BIGLOBEの8社。このほかにも交渉中の事業者があり、契約がまとまり次第取り扱いを始めるとした。

 カウンターは5月中旬にマルチメディアAkiba(東京)に設置された後、大阪・梅田店、京都店、福岡・博多店、北海道・札幌店などに拡大する計画。今後は年内をめどに、10店舗程度まで広げる計画だ。

 「今年はおそらく、SIMフリー元年になると言っても過言ではない年になる。さまざまなサービスが世の中に出てくるのは間違いなく、それらを迅速にユーザーにお届けしたい。まずはこのマルチメディアAkibaから、スピード感を持って全国に展開してきたい」(日野氏)

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック!→「SIM LABO

格安SIM、SIMロックフリースマホのすべてが分かる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 「iPhone 18」シリーズうわさまとめ 秋にPro、来春に無印登場か 「さらなる値上げ」の可能性も考える (2026年08月19日)
  2. 「弊社のモバイルバッテリーが河川等に投棄されている」――運営元が警察および関係各所と連携 (2026年08月19日)
  3. 服の中に風を送る「腰掛けファン」はハンディファンと何が違う? メリットと購入前に知るべき注意点 (2026年08月18日)
  4. 清水寺の「5Gが入らない」をどう解決した? ソフトバンクが挑んだ景観保護とアンテナ設置の裏側 (2026年08月20日)
  5. ソニー、Xperia新モデルを予告 8月25日11時に発表 YouTubeで世界同時配信 (2026年08月21日)
  6. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  7. Pixel 11シリーズ実機レビュー:「薄型化の無印」と「背面が光るPro」、Gemini連動の新機能で何が変わったか (2026年08月20日)
  8. 最大24万強マイル還元のチャンス 新「ANAアメックス」誕生、日常決済で“旅が近づく”特典強化の中身 (2026年08月21日)
  9. ドコモの銀行が“メガバンク級の成長”を描くワケ ドコモショップの無料サポートが果たす役割 (2026年08月21日)
  10. きょう発売の「Pixel 11」、結局は何が進化点? Geminiの進化にも注目 (2026年08月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー