オハナスに欠かせないのが、ドコモのしゃべってコンシェルで使われているクラウド技術を元にした「自然対話プラットフォーム」という仕組みだ。ドコモは7月から外部パートナー向けに提供を開始し、オハナスはその事例第1弾となる。
しゃべってコンシェルに使われている技術はスマートフォンでの利用を目的としており、1人のユーザーが何か調べものをする、つまり、はっきりとした目的があって話しかけられることを想定している。ドコモの大野友義氏によると、自然対話プラットフォームではこれらに加えて、あいまいな話しかけや雑談の中の文脈を正しく機能や、ネット検索した結果などを読み上げる機能、またキャラクターごとに個性を出したり複数のユーザーを自動で認識する機能を追加したという。
ドコモは自然対話プラットフォームをおもちゃだけでなく、自動車や家電といった、音声コミュニケーションが重視されるIoT分野での利用を広げたいとしている。パートナー企業はデバイスや製品・サービスのカテゴリーごとにカスタマイズが可能で、オハナスは専用のクラウドサーバーを介して、しゃべってコンシェル+自然対話プラットフォームの機能を提供する。
オハナスの製品発表会に出席したドコモの加藤薫社長は、「オハナスは(しゃべってコンシェル)のプラットフォームをまさに部品として使ってもらっている。これは前々から研究開発していたもので、サービスは2012年3月にスタートした。従来は1往復くらいの会話だけだったが、現在はかなり自然になった。スマホだけでなく、ほかになにか使ってもらえないだろうか? と考えていたところ、このお話を頂いた」と述べた。
ドコモの技術やサービスを直接ユーザーに販売するものではないが、「R&D部隊が培った他社の技術をおもちゃに採用してもらう。意外な面もあるかもしれないが、こういうことがパートナーとの『共創』だ。1+1が2以上の価値を生む、まさに『+d』の良い例」とし、競争から“共創”への転換を図った新スローガンもアピールした。
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