wena wristは今のところ、対応アプリがiOS(iOS 8.0以上)のみに限られます。「えー、ソニーが作るのにAndroid非対応ってどういうこと?」と思うかもしれませんが、wena wristのメイン機能である電子マネー/おサイフケータイ機能が使えるアプリが現状iOSにしかないので、ここはスパっと割り切っています。
AndroidスマホのXperiaシリーズばかり買い集めている筆者ですが、ソニーに限らずガジェット好きとしてiPhone 6も持っているので、wena wristと組み合わせて使ってみることにしました。wena wristとiPhoneはBluetoothでペアリングして使います。通信距離は見通し約10メートルです。
wena wristを利用できるのは、今のところiOSだけなので、wena wristを使いたいがためにiPhone 6を用意しました。wena wristはBluetooth 4.1を搭載していて、iPhoneとペアリング(独自プロファイル利用)してスマートウォッチの機能を利用する仕組みですwena wristアプリを使ってできることは3つです。
1つは「通知」機能です。TwitterやFacebook、LINE、Gmail、電話などの通知をiPhoneが受け取ると、wena wristのバックルがブルブルっと振動して、バックルのスリットから見えるLEDが光で内容を知らせてくれます。wena wristにディスプレイはないため、こうしたシンプルな方法での通知となりますが、使ってみると便利です。
ソニーの「SmartBand 2」にも通知機能はありましたが、あくまでも震えるだけでした。wena wristは、通知の種類によって7色あるLEDから光るカラーと、振動を1回から3回まで設定できるので、LEDの色と震える回数で「今何の通知が来たな」というのが瞬時に分かります。
電話がかかってきたときは、人によって着信時の色を変えるといった設定も可能です。iPhoneの画面を確認できないときでも、手元で何の通知(電話)なのかが直ちに分かるだけで、精神的にかなり楽になる場面も多いです。

wena wristアプリの「Notification(通知)」メニューから、SNSやメール、メッセンジャー系のアプリ、電話の通知を選んで、LEDのカラーやバイブレーションの回数を好みで設定しておきます。個別の通知のオン/オフもできます2つ目は「ログ」機能。バンド部に内蔵されているセンサーから情報を読み取って、歩数や消費カロリーを、iPhoneでチェックできます。さすがに睡眠時間や心拍数といったデータまではとれませんが、時計を着けているついでにログが残っているというのがポイントです。

wena wristアプリの「Activity(アクティビティ)」メニューから1日、1週間、1カ月、1年単位での歩数計や消費カロリー、歩いた距離を確認できます。「Dashboard(ダッシュボード)」では活動量と、通知の履歴も一緒に時間軸で確認できますそして3つ目はメインとも言うべき「電子マネー」機能で、これが最高に便利です。バンド部に「FeliCa」を内蔵していて、買い物をしたときなどに手首をFeliCaリーダーにかざすだけで「ピコリン!」と決済できます。
「おサイフリンク」アプリに連動しているので、利用するサービスの初期設定やチャージ、残高照会は全てiPhoneで行います。現在利用できるサービスは5つで、楽天Edy、iD、QUICPay、ANA Skipサービス、ヨドバシカメラのゴールドポイントカードです。
Bluetoothで通信したwena wristに内蔵されるFeliCaへ情報が登録されるので、スマートフォンやICカードを取り出す手間も省けて楽です。今までiPhone単独では、おサイフケータイ機能が利用できなかっただけに、もうこの機能があるだけで、ものすごく便利になります。
願わくば、「Suica」に対応してくれたら、腕をかざすだけで電車やバスの乗り降りができるようになって最強とも言えるのですが、これは「おサイフリンク」アプリの対応待ちなので、今後に期待したいところです。
実際に複数のコンビニで、iD決済とEdy決済を試してみました。初めてかざすときはドキドキで、「もしも反応してくれなかったら、かなり恥ずかしいな」と思いましたが、うまくいきました。ただ、珍しいこともあってか、店員さんに「ガン見」されます
おサイフケータイ機能は、iOSにある「おサイフリンク」アプリを利用します。現在利用できるのは5つで、楽天Edy、iD、QUICPay、ANA Skipサービス、ヨドバシカメラのゴールドポイントカードですこのようにwena wristは、できることが限られているので、もしかすると物足りなく思う人がいるかもしれません。しかし逆に言えば、スパっと使えるものを明確化しているおかげで、いつも着けている時計の延長としてシンプルにスマートウォッチ機能を利用できるのが最大のメリットのように思えます。
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