私の母は電子機器にとても弱い人だ。ある日、その母がガラケーからスマホへ乗り換えたいと言い出した。そんな母の一言がきっかけとなり、姉、妹、私を含む家族4人(会社からスマホを貸与されている父を除く)は、約半年前の2015年10月、みんなで格安SIMに乗り換えた。
ガラケーだった母と私たち子供とのコミュニケーションはもっぱらキャリアメールだった。LINEに慣れている私たちはメールだと返信が遅く、特に一人暮らしの私はメールを返さず音信不通になりがちで、母はストレスを感じていた。
母は「スマホを買ってLINEを使えば子供たちもマメに連絡してくれるはず」と思っていたようだが、単なる連絡手段のために高い月額料金を払うのは……と躊躇(ちゅうちょ)していた。
そんな中、去年の10月に友人2人から「格安SIMは料金が安くていい、不便なことも特にないしお勧めだ」と言われた。私のスマホは画面が割れていて、買い替えを考えていたところだった。ちょうどいい、家族みんなの乗り換え手続きを請け負う代わりに、あわよくば新端末買ってもらおう。
家族のコミュニケーションを円滑にするという目的や通信費の削減、私の下心などが重なり、格安SIMへの移行を決意した。
まずはどのMVNOにするかを決めるところから。結論からいうと、「IIJmio」の音声通話付きSIM「みおふぉん」となったのだが、理由は以下の3点。
プランは母、姉、妹がファミリーシェアプラン(月10GB)で、私がミニマムスタートプラン(月3GB)を契約することにした。私の感覚では3人で10GBは若干心許なかったので、実家のWi-Fiを家全体に届くよう整えなおした(私の家は当然Wi-Fi完備)。
さて、次は端末選びだ! と言いたいところだが、その前にやるべきことがいくつかある。キャリアでの解約手続きやMNP予約番号の取得、格安SIM運用前の下準備などだ。順番に見ていこう。
MNP転入でデータ通信量をシェアするようなプランだと、名義人は1人にまとめる。今回の場合は、姉と妹の名義人を母に変更。IIJmioの場合は、名義人とクレジットカードの所有者が同一である必要もある。
各キャリアで予約番号の取り方はいろいろあるが、一番分かりやすく楽なのが電話だ。特に問題なく取得できた。
こうしてみると量は多いが、一つ一つは大したことがないので、順番に終わらせていった。
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