紛らわしさを視覚化した独自フォントが面白い! AIで抽出した150万語を収録した「聞き間違えない国語辞典」 パナソニックと三省堂が共同開発

» 2017年03月02日 19時55分 公開
[井上輝一ITmedia]

 パナソニックは3月3日、「耳の日」にちなんで難聴の人が聞き取りやすい言葉の普及、“言葉のバリアフリー”社会を目指す「Talking Aid Project」を開始する。

 このプロジェクトでパナソニックは、三省堂と共同開発した「聞き間違えない国語辞典」を発表、提供を開始した。サービスはWebサイト上で提供され、スマートフォンからのアクセスにのみ対応する。

 聞き間違えない国語辞典の大きな特徴は単語を表すフォントだ。これは難聴の人にとって紛らわしい音の組み合わせをどちらとも取れる形のフォントに表したもので、例えば上記の単語は「しぶや」と「ひびや」を合わせたフォントになっている。

 聞き間違えない国語辞典にはこのような組み合わせの単語が約150万語収録されており、これはプロジェクトチームが開発した人工知能「Talking Aid AI」によって三省堂の「スーパー大辞林」に収録された約25万語の組み合わせ、約312億通りから抽出したものだという。

全組み合わせは約312億通りその中から約150万語を抽出 スーパー大辞林に収録された約25万語から独自開発のAIが紛らわしい単語の組み合わせ、約150万語を抽出

 また、この辞書の各項目には「その単語を聞き間違えないよう伝えるにはどうしたらいいか?」という言い換えが載っている。これを活用してもらうことでパナソニックは、全ての人の聞き間違えがなくなる快適なコミュニケーション社会の実現に貢献していきたいとしている。サイトの運用は2018年3月2日までを予定している。

「あじわう」と「はじらう」だったら、「堪能する」と「はじう」とはっきり話すと良い、など

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