トラックボール搭載だと……! 全部入りのマルチペアリングBTキーボード「TK-DCP03BK」を試す(3/3 ページ)

» 2017年04月06日 06時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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キーピッチは17.5mm。配置は一般的だが長文入力は少々つらい

 次にキーボードによる文字入力についてチェックしていこう。キーはパンタグラフ式で、キーピッチは約17.5mm。左右の指が干渉しないギリギリの幅だ。短文の入力には問題はないが、長文を入力する目的で常用するには少々つらそうだ。キーストロークは約1.7mmで、キータッチはそこそこしっかりとしているのだが、本体内部の空洞が広いのかキーを押すたびに音が響きやすいのが若干気になる。

photo アイソレーションタイプのキーボード。上段には11のホットキーを備える

 キー配置は使っていてそう違和感はないが、上下左右キーの形状およびサイズが周囲のキーと同一で指先では判別しづらく、目視しないと押しにくい。具体的には、左方向キーを押したつもりが、その隣にあるCtrlキーを誤って押してしまいがちだ。また右上にあるDeleteキーとBackSpaceキーについても、押し間違いがよく起こる。

 これらについては、指先で感触の違いが判別できるシールをキー表面に貼るなど、運用上の工夫をしたほうがよさそうだ。一方、この種のキーボードで何かと問題になりがちなEnterキーや左上のEscキー、半角全角キーは目視しなくても問題なく押せる。個人差もあるだろうが、参考にしてほしい。

photo キーストロークは約1.7mm
photo 右下の上下左右キーは、形状が周囲のキーと同じであるため押し間違えることが多い
photo ホームポジションに指を置き、さらに親指でトラックボールを操作するとなると、手のひらはパームレストからはみ出て接地してしまう。市販のパームレストを手前においてやったほうが打鍵しやすいだろう
photo OSごとに最適なキー配置に切り替えられる。ちなみに「P」がWindowsとAndroid、「i」がiOS、「M」がMac OSだ

 キー配置やサイズの問題とは別のところでネックとなるのがスペースキーだ。キーの左右それぞれ1/4程度は、押した際の反応がやや鈍い。この原稿もおもに本製品を使って書いているのだが、スペースキーを押して漢字変換したはずが無反応のまま、ということが数回に一回程度の割合で発生するため、前述の上下左右キーなどよりもこちらのほうがストレスになる。キーの中央を押せばきちんと反応するのだが、慣れるまでは苦労しそうだ。

 また、パームレスト部が小さいため、トラックボールを親指で操作できるように手をポジショニングすると、手のひらの中央あたりがちょうど段差にかかってしまい、打鍵していて不快感がある。キーボードの天地サイズを一定以下に収める以上、仕様としてはやむを得ないので、手前に市販のパームレストなどを置き、段差を解消してやるとよい。

機能面に不足はないが、キータッチに馴染めるかがカギ

 タッチパッドではなくトラックボール搭載の外付けキーボードは今や絶滅したジャンルであり、現時点での競合はゼロといっていい。それゆえ本製品は貴重な存在であるわけだが、トラックボールを魅力的だと感じるユーザーの多くは軒並みパワーユーザーである。キーボードもそれなりのこだわりがある製品を常用していると考えられる。

photo 文字入力中。縦置き横置きどちらにも対応できる。写真はNexus 6P

 その点、打ち心地にこだわったキーボードを既に使用している場合、本製品に交換するとどうしてもキーサイズおよびキータッチにおいて使いづらさを感じるはず。独立したテンキーがないことを差し引いても、メインのキーボードとして常時利用するには少々厳しいというのが率直な感想だ。CapsLockキーのオンオフを表すLEDが用意されていないのもネックだ。

 本製品は、複数台のスマホやタブレットの接続先を1つにまとめることを狙った製品で、長文の入力までは想定していないというのがメーカーの本音だろう。メインのキーボードは別途用意されている前提で、本製品はその脇に置いてスマホやタブレットによるメールの返信など簡単なテキスト入力に利用し、かつメインのキーボードになんらかのトラブルがあった場合は一時的な代替にも使えるという位置付けならば、決して悪い選択肢ではない。

photo 製品パッケージ。12.9型までのタブレットに対応するという

 1万6000円(税別)という標準価格はさすがに割高感があるが、現時点で各ストアの売価は1万円を切るところまで来ており、これならば妥当だろう。サブで使うのであれば合格点、メインで使うのであればキータッチに馴染めるかどうかが評価を分ける製品と言えそうだ。

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