NTTドコモが2016年11月2日、iモードに対応する携帯電話(以下「iモードケータイ」)の出荷を2016年内に終了する予定だと発表したことを覚えているだろうか?
実際には「予定より少し遅れた」(同社広報部)が、同社のiモードケータイは「らくらくホン」を除いて出荷を終了しており、店頭在庫がなくなり次第販売は終了となる。
一方で、世の中のスマートフォンシフトを受けて、iモードケータイで使えるコンテンツサービスも徐々に減ってきている。SNSやコミュニケーションツールもスマホで使うことを前提に作られており、iモードケータイでは情報のやりとりに困難をきたすこともある。
そんな中、同社がiモードケータイからの「乗り換え先」として推奨しているのが、スマホと同じ「spモード」に対応する携帯電話(以下「spモードケータイ」)だ。2016年冬モデルでは、VoLTE対応機種として、シャープ製の「AQUOS ケータイ SH-01J」とパナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P-smart ケータイ P-01J」が新たに登場した。
iモードケータイからの乗り換え先として、VoLTE対応spモードケータイは「十分」なのだろうか? これから数回にわたって検証する。今回は、基本操作と電話機能をチェックしていこう。
「確実に操作感を得られる方が良い」「スマホのタッチパネル操作に慣れることができない」など、理由はさまざまだが、iモードケータイユーザーがスマホに移行したがらない理由の1つとして、テンキーの存在がある。
SH-01JとP-01Jのテンキーは、従来のiモードケータイとほぼ同じ配列となっている。キーに割り当てられている機能もほぼ同じだ。
両機種とも、テンキーの下にショートカットキーを3つ備えており、それぞれに好きなアプリや機能を割り当てて起動できるほか、特定の連絡先を登録して短縮ボタンのように使う事もできる。P-01Jは「マルチワンタッチ機能」という名称でそれぞれのキーに1つずつ役割を与えられる。SH-01Jは「クイック起動キー」という名称で、キーの短押し・長押しを使い分けて最大で6つのアクションを登録できる。
メニューキーを押すと出るメインメニューの構成も、基本的にはiモードケータイのそれを踏襲している。テンキーショートカットもしっかり使える。特にP-01Jでは、メニューの第1階層以降もテンキー操作できる機能が多い。
なお、SH-01Jでは通常のメインメニューの他に「シンプルメニュー」を、P-01Jでは通常のメインメニューに加えて2つのメインメニューの表示パターンを用意している。好みに合わせて選ぶと良いだろう。
iモードケータイといえば、一部を除いて複数機能を同時に起動できる「マルチタスク」に対応していた。ベースがAndroidスマホということもあり、SH-01JとP-01Jもマルチタスクに対応している。
SH-01Jの場合、端末を開いた状態で側面のマナーキーを押すとタスク(アプリの履歴)画面が表示される。この画面でメールキーを押すと、好きなアプリをテンキーショートカットですぐ起動できる「お気に入り」を表示できる。
P-01Jの場合、端末を開いた状態で側面のマナーキーを1秒以上長押しするとタスク画面が表示される。SH-01Jと比べると、P-01Jの方がiモードケータイのタスク画面に近い見た目だ。なお、マナーキーを短く押した場合は端末の各種機能のオン・オフなどを行える「ショートカット」が表示される。これも非常に便利だ。
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