「P20」シリーズでキャリア/SIMフリー市場を攻めるHuawei 呉波氏に聞く、夏商戦の意気込みSIMロックフリースマホメーカーに聞く(2/3 ページ)

» 2018年06月29日 00時00分 公開
[石野純也ITmedia]

P20もSIMフリー市場で響いている

―― 先ほど呉さんもP20 Proの宣伝が先行したとおっしゃっていました。P20 liteもヒットしたP10 liteの後継機という意味で注目を集めたと思いますが、間に挟まれたP20の影が薄くなってしまった面もあったのではないでしょうか。

呉氏 確かに、P20 ProとP20 liteはメディアや消費者の皆さまから、非常に高い注目をいただいています。P20に関しては、おっしゃるように間に挟まれ、販売が振るわないのではないかという意見もありました。しかしながら、P20、1モデルで実際に売れた台数は、昨年(2017年)のP10とP10 Plusを合わせた数よりも多くなっています。一番数が多いのはP20 Proではありますが、3つの機種は、どれも消費者の皆さまに気に入っていただけたと感じています。

Huawei SIMロックフリーでのみ発売された「HUAWEI P20」

―― つまり、本当に必要な人にはP20もしっかり響いていたということでしょうか。

呉氏 はい。P20はオープンマーケットなので7万円台になりますが、SIMフリーなので好きなMVNOの好きな料金プランを選ぶことができます。

―― 逆に、ドコモ版しかないP20 Proを使ってみると、意外とSIMフリーのP20と仕様の違いが多いように感じています。例えばVoLTEもその1つですが、同じ「Kirin 970」を搭載しているP20でも、今後はドコモのVoLTEを使えるようになるのでしょうか。

呉氏 はい。ソフトウェアによるアップグレードを検討しています。

―― ちなみに、P20 ProのSIMロックを解除してauのMVNOのSIMカードを挿したところ、au VoLTEも利用できました。これも、でしょうか。

呉氏 コメントが難しいですね(笑)。ただ、総務省のガイドラインにも、日本で販売されるスマートフォンは各キャリアのVoLTEに対応しなければならないという規定があります。

 新しい政策が出されたときは、R&D部門だけでなく、私も勉強しなければなりません。Huawei内部で、各国のコンプライアンスを徹底するために、社内でそれに基づいた要求を出しています。新しい政策は学ぶだけでなく、試験も受けなければいけないのですが、それは、何が要求されているかをきちんと習得しなければならないからです。勤務地の法律や政策、ルールはしっかり学んでおかないと、間違った意思決定をしてしまうことにつながります。

ドコモのP20 ProはHuawei仕様が削られている?

―― 仕様の違いといえば、P20 ProにはSuperCharge対応の充電器が入っていないため、急速充電が使えないのは残念だと思いました。これは、どこかで買えないのでしょうか。

呉氏 弊社のカスタマーサービスセンターであれば、お買い求めいただけます。銀座での取り扱いは、来月(7月)からスタートします。これも、日本市場ならではですね……。個装箱の中に、たくさんのアクセサリーを入れないことになっていて、アクセサリーは他の企業が販売しています。非常に細分化されているという印象です。

―― 他にも、例えばダイヤラーがドコモのもののみだったり、Huawei側のホームアプリにドロワーがなかったりと、いろいろと元のP20 Proから削られている仕様があります。

呉氏 実は前回(発表会後のグループインタビュー)、同じようなことを聞かれたので、社内で対応を進めているところです。おっしゃっていたことは、他の消費者も同じように考えていると思ったからです。消費者にはよりよいサービスを提供したいと考えています。

 ただ、念のためご説明しておくと、ドコモさんが意見を押し通したというのではなく、いろいろな企業の事情もあって、こういった仕様になっている部分があります。他のメーカーもそうですが、自分たちの仕様を全て盛り込んでいるところはありません。

 また、そういった機能をお使いいただけるようにする準備もしています。間もなく、「Appギャラリー」というサービスをスタートすると発表しましたが、これが正式にオープンすれば、カレンダーや電話帳はダウンロードしていただくことができるようになっていきます。もちろん、他の会社のスケジューラーをインストールしてもいいと思います。Androidは非常にオープンなので。

―― とはいえ、スケジューラーに関していえば、Huawei製のものはAndroid純正のGoogleカレンダーより見やすく、入力もしやすい上に、デザインもいいと感じています。

呉氏 弊社の場合、コンシューマーインサイトの調査をたくさん行い、それぞれのアプリに対する改善を行っています。ソフトウェアを専門にするエンジニアの数も、恐らくですが、Googleの中にいるAndroidのエンジニアより多いのではないでしょうか。ユーザーエクスペリエンスは非常に重視しています。

―― 逆に、P20 Proはおサイフケータイに対応していて便利です。私もこの機能はよく使っています。ただ、御社は以前からFeliCa対応のお話をしていました。今回のおサイフケータイ対応は、それとは別と考えてよろしいのでしょうか。

呉氏 今回、P20 Proがおサイフケータイ対応しましたが、これはドコモの要求通りに作ったものです。以前からお話しているモバイル決済は、FeliCaを必ずしも必要としない、バーコードがあればできるものも含みます。FeliCaは日本で広く使われているため、広い意味でのFeliCaには今後対応していく計画があります。

―― 広い意味でのFeliCaとは? おサイフケータイではないのでしょうか。

呉氏 日本でいうおサイフケータイにあたるものですが、海外では違う呼び名になります。Suicaのように電車に乗れたり、コンビニでかざして決済ができたりといったものです。

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