OPPOはなぜ矢継ぎ早に日本でSIMフリースマホを投入するのか? トウ代表に聞くSIMロックフリースマホメーカーに聞く(2/3 ページ)

» 2018年11月20日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]

ハイエンド市場ですぐにもうかるとは思わない

―― ここまで、かなりハイペースで端末を投入してきました。参入間もない会社でまだ市場がない中で、これは珍しいことだと思います。今後も、このペースは維持するのでしょうか。

トウ氏 R11sを発売してから半年がたち、日本市場をより深く理解することができました。われわれとしてはなるべく早く、価格帯ごとのラインアップをそろえたいという思いがありました。

 ただ、ここまで連続して発売しているのには、理由があります。OPPOのグローバル展開に注目いただいている方はご存じかもしれませんが、もしR15 ProにFeliCaや防水がなければ、5月か6月には投入できていました。日本向けの開発を加えたので投入が少し遅れてしまったので、感覚的には「たくさん出している」というように見えるのかもしれません。

―― 実際のところ、まだ1機種あたりの販売台数は非常に少ないと聞いています。もっと小さなメーカーだと会社がもたないレベルに見えますが、今は先行投資の段階という理解でよろしいですか。

トウ氏 特に日本市場は特殊性もある市場なので、先行投資は必要です。1年目、2年目はハイエンド市場ですぐにもうけられるとは思っていません。長期的な戦いに備えているということです。このオフィスも3年契約になっていますからね。ベンチャー企業だと3年以上契約しないと、なかなか貸してもらえないという事情もありますが(笑)。

―― 先行投資という意味では、GoogleのPixelのように、1機種に絞って大規模な広告展開をするという手もあったのではないでしょうか。

トウ氏 これは簡単です。もし弊社の商品のいずれかが、ドコモさん、ソフトバンクさんの両方に採用されていれば、迷わず広告を打ったでしょう(笑)。

―― 他の市場では、広告展開に積極的な印象もあります。

トウ氏 一般的な市場はB2Cで、われわれが直接消費者と接触できますが、日本の場合はB2B2Cが主流になっています。キャリアの販売チャネルに接触しないと、消費者に届けるのが難しい。ですから、このタイミングで広告展開をしても、あまり意味がないと考えています。

分離プランが進んでも5万〜8万円台の市場が主流になる

―― MM総研の市場調査では、SIMフリースマートフォンの販売台数が昨年(2017年)対比でマイナスになっていました。何か影響はありましたか。一方で、大手キャリアが続々と分離プランを導入しています。こうした市場動向の影響はありますか。また、分離プランについてはどう見られているのでしょうか。

トウ氏 まずSIMフリーの市場の話ですが、全体の中で10%ぐらいです。そのうち、OPPOが半分や2〜3割を占めていれば影響が出ていたと思いますが、現段階ではそこに至っていないので、特に影響はありません。

 次に分離プランの話に関してですが、これは、消費者に対してより多くの選択肢が与えられることになると思っています。分離することで、消費者は、データ通信料がいくらか、スマートフォンの代金がいくらかが分かるようになります。そのため、端末を購入する際の選択に、何らかの影響が出ると見ています。

―― それはOPPOにとってプラスの影響ということでしょうか。

トウ氏 今はまだ何とも言えませんが、少なくとも、(トータルで見れば)消費者の負担が増えることにならないのは確かです。逆に、(セットになったプランから)解放されれば、どういった端末にどういったプランを組み合わせるのかの選択肢が増えることになります。自分にとってふさわしい端末とプランを選べるようになりますから、市場全体の活力になるのではないでしょうか。逆にお聞きしますが、どう思われますか?

―― ハイエンドモデルの売れ行きが鈍化する可能性もあるので、メーカーにとっては必ずしもメリットがあるとはいえないような気もしています。逆に、価格帯の安いところまでラインアップがそろっているメーカーにとっては、ビジネスチャンスにもなるのではないでしょうか。

トウ氏 私は、安い端末が売れるようになるといっても、主流は5万円から8万円ぐらいのものになるのではないかと見ています。なぜかというと、日本の消費者は今までハイエンドの端末を使っていたからです。これまで10万円前後のスマートフォンを使っていた方が、いきなり3万円前後のものにいくと、さすがにスペックが落ちてしまいますし、使い勝手も悪いと感じてしまうでしょう。ですから、その上の市場ができる可能性があると考えています。

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