インタビュー
» 2018年11月20日 06時00分 公開

SIMロックフリースマホメーカーに聞く:OPPOはなぜ矢継ぎ早に日本でSIMフリースマホを投入するのか? トウ代表に聞く (1/3)

2018年に「R11s」で日本市場に参入したOPPO。11月にはハイエンドモデルの「Find X」を、そしてUQ mobile向けに「R17 Neo」を投入した。新規参入のメーカーとして、この発売ラッシュは異例のことだ。OPPOは日本市場をどう攻略しようとしているのか。

[石野純也,ITmedia]

 2018年の2月に「R11s」をひっさげ、鳴り物入りで日本市場に上陸を果たした中国メーカーのOPPOだが、年の瀬が近づきつつある今も、その勢いは衰えていない。むしろ、リリースラッシュで上陸直後よりも、日本市場への展開が加速しているようにも見える。まず、8月には、価格を抑えてコストパフォーマンスの高さを売りにした「R15 Neo」を発売。その約1カ月後の9月には、日本上陸からわずか半年でおサイフケータイ対応を実現させた「R15 Pro」の販売を開始している。

 SIMロックフリースマートフォン市場では高価格帯、特に10万円を超える端末の市場規模は限りなく小さいが、このクラスの製品もあえて投入。11月にはフラグシップモデルの「Find X」を日本に導入して大きな話題を集めた。日本市場ではMVNOとの連携も深め、auのサブブランドであるUQ mobileも、新モデルの取り扱いを表明している。

 しかもこの端末は、指紋センサーをディスプレイに内蔵した「R17 Neo」。画面占有率が91%と高く、ミドルレンジながら魅力的なスマートフォンといえる。2月に日本上陸を果たしたばかりだが、10月を除けば、8月からほぼ毎月のペースで新端末を発売しているOPPO。新規参入のメーカーとして、この発売ラッシュは異例のことだ。では、OPPOは日本市場をどう攻略しようとしているのか。OPPO Japanで代表取締役を務めるトウ・ウシン氏にお話を聞いた。

OPPO OPPO Japanのトウ・ウシン氏

Find Xの想定以上に予約を集めた

―― まずは発売したばかりの「Find X」のお話から伺えればと思います。手応えはいかがでしたか。

トウ氏 ご存じの通り、Find Xはハイエンドで単価も高い商品です。10万円を超えたSIMフリーのスマートフォンは、そもそも市場シェアが非常に低い現状があります。ですが、販売チャネルからのフィードバックとして、予約数が予定を上回ったという声があがっています。OPPO側では特にこの数といった(予約数の)計画はありませんでしたが、フィードバックとしてこうした声があがってきています。

OPPO スライド式のカメラを搭載したハイエンドモデル「Find X」

―― 思っていたよりも反応がよかったということでしょうか。

トウ氏 売り上げはわれわれのクライアントの予想を超えていたということです。Googleの検索指数を追っていますが、8月の発表以来、OPPOの検索数も順調に増加しています。これは、Find Xがハイエンドとしての役割を果たしているということです。OPPO全体のイメージ向上につながりました。Find X発売後は、この指数がさらに上がっています。ブランド力がついてきているということだと思います。

―― ブランドイメージの醸成にはFind Xが効いたということですね。一方で技術力に関しては、おサイフケータイに対応したR15 Proの力も大きかったのではないかと思います。

トウ氏 FeliCaに対応して出したことは、今でも正しい決定だったと思っています。われわれの決心を表していたからです。日本市場に入ってまだ間もないタイミングで、市場全体をうまく把握できていない状況でしたが、膨大な資金とリソースを投入したことで、グローバルモデルのベースの上にFeliCaと防水を加えて発売できました。(おサイフケータイへの対応は)市場からのフィードバックもそうですし、キャリアからのフィードバックについても、プラス材料になっています。

OPPO FeliCa(おサイフケータイ)に対応したことで話題を集めた「R15 Pro」

―― UQ mobileから発売されるR17 Neoはその成果でしょうか。

トウ氏 そうとは言い切れません。というのも、UQコミュニケーションズさんと交渉を始めたころには、まだR15 Proを発売していなかったからです。R17 Neoは、その段階からお話を進めていました。OPPOが日本で3つの商品を出したから認められたというわけではなく、お互いの理解を深めたうえで、協力関係を結ぶことができました。

OPPO UQ mobile専売で展開する「R17 Neo」

2019年の新機種には画期的なカメラを搭載する

―― ブランド力や技術力をアピールする目的があったということでしたが、一方で販売台数はR15 Neoのような端末で積み上げていくという戦略でしょうか。

OPPO 4GBモデルが2万9880円(税別、以下同)、3GBモデルが2万5880円という価格を実現した「R15 Neo」

トウ氏 そうですね。発表会でも申し上げましたが、現在、OPPOが日本で戦える市場には限りがあります。(SIMフリースマートフォン市場の)主流は、やはり2万円から3万円の端末で、Neoという商品では、売り上げが大きくなるその価格帯を狙っています。

 一方で、ブランド力や品質に注力している会社としては、R15 Proのような端末やFind Xのようなフラグシップモデルは、引き続き出していかなければならないと考えています。また、販売チャネルの多様化によって、主流となる消費者も変わってきています。そうした消費者に向けた端末も、適時出していきたいですね。

―― 端末のバリエーションが広がる中で、当初アピールしていた「カメラフォン」というワードをあまり使わなくなった印象があります。いかがでしょうか。

トウ氏 スマートフォンの機能の中では、やはりカメラがコアな機能であることに変わりはありません。OPPOは引き続き、スマートフォンのカメラを追求するブランドであり続けます。

 ただし、ここ1〜2年で消費者側の需要も変わりつつあります。カメラ機能だけというより、スマートフォン全体のバランスを注目する人も増えています。日本市場に4000mAh超のバッテリーを搭載した端末(R15 Neo)を投入したのも、そういった理由があるからです。

 もちろん、カメラフォンとしての機能を止めたわけではなく、研究開発も引き続きやっています。来年(2019年)発売する商品には、画期的なカメラ機能が搭載されているので、ぜひご期待ください。

―― それは、日本にも投入されるのでしょうか。

トウ氏 もちろんです。

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