AppleがiOS向けに提供するビデオ通話アプリケーション「FaceTime(フェースタイム)」による不具合が世界各国で相次いで発生しているとbloombergeが報じている。
問題となっているのは、FaceTimeの一部機能で、グループFaceTime(グループ同時通話)だ。これは、Appleが2018年10月30日に提供したiOS 12.1以降の端末同士で使える機能で、最大32人が同時にFaceTimeを使って通話できる。
今回の不具合について各国のユーザーやメディアは「盗聴バグ」と呼んでいる。具体的には、ユーザーが他の誰かとビデオ通話を開始しようとした際、グループ通話に切り替え、自分の携帯電話番号をグループに加えると、相手が通話に出る前に相手の端末の音声が聞こえてしまうというもの。
また、9TO5Macの検証によると、音声だけでなく映像もグループ内の他のユーザーに見えたという。
本来、相手からの着信に対して応答操作をしないとビデオ通話は成立しない。今回のバグでは、相手の同意なく他者に音声や映像が伝わってしまうため、「盗聴バグ」と呼ばれている。
Appleは今回の内容を受け、米国時間1月29日からFaceTimeのグループ通話機能を無効にしている。記事公開時点では、Appleが今回の問題をどのように対処するのかは公式に表明していないが、CNBCなどの海外メディアは、この不具合を修正するソフトウェア更新を来週(2月4日週)実施すると報じている。
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