もう1つがディスプレイの進化だ。AQUOS R2の約6.0型/1440×3040ピクセルから、AQUOS R3は約6.2型/1440×3120ピクセルと、縦方向の解像度が上がった。それでいて、74(幅)×156(高さ)というサイズは全く変わっておらず、画面占有率が増した。表面は3Dガラスとなり、画面端の段差をなくして持ちやすさに配慮した。
第5世代のIGZOである「Pro IGZO」を採用したことは、より大きなトピックだ。TFT(トランジスタ)が小さくなったことで光の透過率が18%向上し、AQUOS R2との比較で画面の明るさが2倍になるという。つまり、同じ明るさならAQUOS R3の方が消費電力が少なく、AQUOS R2との比較で省エネ性能が10%向上するという。輝度が上がったことに、独自の画像処理を加えることで、直射日光下でも画面が見やすくなった。
また電子の移動速度が増したことで、滑らかな操作も可能になる。AQUOS R2では、ディスプレイの駆動がAQUOS Rの120Hz(1秒間に120回の更新)から100Hz(1秒間に100回の更新)に落ちたが、これは1440×3040ピクセルの解像度で120Hz駆動にすると、コマ落ちすることがあったため。しかし、より高性能なPro IGZOでは、1440×3120ピクセルの解像度でも120Hz駆動でコマ落ちしないことが確認できたため、120Hzとした。
さらに、表示できる色数は、通常のスマートフォンの64倍となる10億色まで拡張した。「人肌のような微妙な色の変化をグラデーションで描くときに、恐ろしく滑らかな階調表現になる」と小林氏は胸を張る。シャープは「True HDR」と称し、小林氏はHDRコンテンツも忠実に再現できることを強調した。
本体前面にはステレオスピーカーを搭載し、ドルビーの映像技術「Dolby Vision」と音響技術「Dolby Atmos」にも対応する。シャープはPro IGZOと合わせて、「ワンランク上の映像表現ができる」とアピールする。
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