楽天参入でauも料金見直しの可能性、新たな端末割引も検討 KDDI高橋社長が言及

» 2019年08月02日 10時53分 公開
[房野麻子,ITmedia]

 KDDIは8月1日、2020年3月期第1四半期(2019年4月〜6月)決算の説明会を開催した。

 第1四半期の連結売上高は、前年同期比244億円増の1兆2461億円、営業利益は前年同期比331億円減の2558億円で増収減益となった。通期の目標に対する進捗(しんちょく)率は売上高で24%、営業利益で25.1%となっており、高橋誠社長は「業績は計画通りで順調な進捗」とした。

KDDI KDDIの第1四半期は増収減益
KDDI KDDIの高橋誠社長

 ライフデザイン領域とビジネスセグエメントは非常に順調に推移しているが、2018年第1四半期はミャンマー通信事業で決算期を変更したという特殊な要因で増益していたことや、一部端末の評価減などが減益の要因となったと説明した。しかし、この減益は一時的なもので、「進捗率も順調に来ているので、通期の業績予想は計画通り」(高橋氏)とした。

楽天モバイルの料金プランを見て見直し検討

 2017年7月に分離プラン「auピタット/フラットプラン」を導入。2019年6月には、ドコモが新料金プランを発表したことに対抗して「新auピタットプラン」にマイナーチェンジするなどプランの見直しを行った。既に分離プランを選んだユーザーが1500万を超えており、これは全スマホユーザーの3分の2になるという。第1四半期は契約するユーザーの9割以上が分離プランを選んでおり、今期に分離プランが全契約プランの8割に達するとみている。

KDDI 分離プランは1500万契約を突破。「auデータMAXプラン」については、受付が始まったばかりではっきりした傾向はまだ見えないが「想定くらいの数字」を出しているという

 今秋から改正電気通信事業法が施行されることで、料金プランを再び見直すのかという記者の質問に対しては「当面はこれで行く」と回答。ただし、楽天モバイルが参入する際に発表される料金プランを見て対応したいと、料金プランを再び見直す可能性も示唆した。ちなみに、NTTドコモの吉澤社長も、同様のことを話している。

「アップグレードプログラムEX」終了についても言及

 同日にKDDIは「アップグレードプログラムEX」の新規受付を2019年9月30日で終了すると発表している。48回割賦で支払えば、実質半額で端末を機種変更できるものの、当初はプログラムの再加入が条件だったため“4年縛り”とも言われたプログラムだが、高橋氏は「社内で4年縛りという言葉は使っていない。電気通信事業法の改正、あるいはガイドラインでやっていけないことと定義されるので、今のアップグレードプログラムをそのまま続けることができないということで終了することにした」と説明した。

 ただし、「ユーザーに迷惑が掛からないように」9月30日までプログラムは継続されるので、それまでに加入すれば引き続き利用できる。例年通りだと新しいiPhoneが9月中旬に発売されるはずだが、その際にも適用できるのかという質問に対しては、「iPhoneの発売時期が決まっていないので、対応方針は決まっていない。iPhoneの発売が明確になったタイミングで知らせたいと思っているが、あまりむちゃくちゃなことにならないように気をつけたい」(高橋氏)と語った。

 なお、アップグレードプログラムEXが終了した後も「端末割引は何かしら工夫してやっていきたい」と、新たな購入補助の提供をにおわせた。

5Gプレサービスは9月から

KDDI 5Gのプレサービスは9月から行う。ソフトバンクとのインフラシェアリングで設備投資を抑制する

 5Gのプレサービスについては「今年(2019年)9月からプレサービスをやろうと思う」と述べ、より具体的な内容に言及した。高精細な映像の伝送や警備ソリューションの提供を予定。花園ラグビー場や豊田スタジアムでトライアルを行うという。「注目領域はスポーツとドローン。スポーツ×5G、ドローン×5Gでエンターテインメントの領域において進めていきたい。5Gの世界観を楽しんでもらいたいので、『auデータMAXプラン』のような使い放題料金を提供しながら5Gを進めていきたい」(高橋氏)

 auデータMAXプランは5Gを見据えたものであり、「いろんな工夫をして5Gにつなげるプランに育てていきたい」と意気込んだ。

 5Gの基地局整備については「KDDIは非常に前向きな開設計画を出している」とアピール。積極的に進めていくと述べた。基地局ベンダーはEricsson、Nokia、Samsungの3社。「(5Gネットワークは)ノンスタンドアロンで始めるので、4Gネットワークで採用しているベンダーさんで5Gも構築していく。今秋、ソフトバンクさんと地方におけるインフラシェアリングを始める。ソフトバンクさんだけではないかもしれないが、シェアリングで設備投資が抑制できれば、その分、整備を前倒しできると考えている。5Gは競争と協調で進めていくが、インフラ構築部分では協調しながら進めていく」(高橋氏)

7payの問題は他人事ではない

 ちょうど同じ時間帯に「7pay」終了の記者会見が行われた件に関連し、au PAYを展開している立場でどう受け止めているかという質問に高橋氏は「7payの問題は他人事ではない」と答えた。

 「au IDを始めたときから、かなり慎重にやってきた。au PAYを導入したときに2段階認証は当然採用しているし、クレジットカードでチャージできるようになっているが3Dセキュアを必須にしている。また、月額のチャージ額は上限を設けている。このあたりのセキュリティは強固に対応しているので大丈夫だと思っているが、今後もセキュリティホールを突いてくる輩は後を絶たないので、しっかり対応していく」(高橋氏)

「HUAWEI P30 lite Premium」の販売は?

 発売を延期している「HUAWEI P30 lite Premium 」についての質問も出た。高橋氏は「ユーザーさんにご迷惑を掛けないのが前提になるが、それが実現できる確証があれば、非常に常にいい端末だと思うので積極的にお届けしたい」と語り、発売の可能性に含みをもたせた。

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