夏のハイエンドスマホ5機種で撮り比べ(前編) 「超広角」と「望遠」の実力は?荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ)

» 2019年08月27日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
スマートフォンカメラ比較 今回取り上げる5機種。左から「Galaxy S10+」「AQUOS R3」「Xperia 1」「HUAWEI P30」「Reno 10x Zoom」

 いよいよ出そろったカメラが得意なハイエンドスマホたち。今回はそこから5機種をセレクトして、カメラ性能を比較してみた。個々の細かい特徴的な機能はそれぞれのレビューを見ていただくとして、ここではあれこれ撮り比べてみたのである。

 取り上げる機種は以下の5台。

  • 「Xperia 1」(ソニーモバイル)
  • 「AQUOS R3」(シャープ)
  • 「Galaxy S10+」(サムスン電子)
  • 「Reno 10x Zoom」(OPPO)
  • 「HUAWEI P30」(Huawei)

 Huaweiのハイエンド機といえば「P30 Pro」だけど日本ではまだ発売されていないので、代わりにP30をエントリーした(9月には発売されるので、そのときはまた別途ってことで)。

 それぞれ、アウトカメラの基本スペックを表にしてみたのでどうぞ。

 シャープのAQUOS R3のみがデュアルカメラで、それ以外はトリプルカメラ。どのカメラもメインカメラの画角(カメラ界の慣習に従って35mm判換算の焦点距離に直してある)は変わらないが、望遠カメラのスペックがけっこう違う。画素数も違うけど、通常の写真モードではどれも「1000〜1200万画素」で保存されるのが基本なので、そこはあまり気にしなくていい。……といったところがポイントだ。

スマートフォンカメラ比較 それぞれのカメラのスペック

 やっぱそれぞれのカメラごとに比べたいよね、ってことで、各機種の基本スペック、超広角、広角、望遠、超望遠と一気に見ていこう。

トリプルカメラが当たり前のハイエンド界

Xperia 1

スマートフォンカメラ比較 Xperia 1のトリプルカメラ
スマートフォンカメラ比較 Xperia 1のカメラアプリ。モニターが超ワイドなのがよく分かる

 超ワイド画面のXperia 1。AIうんぬんといわれる前からシーン自動認識は当たり前に搭載してきた。

 今回、Xperia 1初のトリプルカメラ搭載で、超広角、広角、望遠の撮影に対応。今まで苦手だった「背景ボケ」は、トリプルカメラの搭載で実用レベルになったのか要注目。同社のデジタルカメラで人気の「瞳AF」をスマートフォンで初搭載したのもトピックだ。

AQUOS R3

スマートフォンカメラ比較 AQUOS R3のデュアルカメラ。超広角側は動画専用なので、今回の5機種ではちょっと不利
スマートフォンカメラ比較 AQUOS R3のカメラアプリ。中央部の小さな黄色い四角はカメラが判断したフォーカスポイント

 前モデルに続いてデュアルカメラ搭載のAQUOSだが、2つあるうちの超広角カメラは動画専用。超広角で動画を撮りつつ、広角カメラで静止画をフル画素で撮れるっていうハイブリッドな使い方が売りで、カメラが自動的に判断して静止画を撮ってくれる「広角動画」がメインの構成だが、今回の横並び比較は静止画メインなので、AQUOSにはちょっと申し訳ないことに。

 まあ、AQUOS R3の個性は個別レビューを見てくださいということで。「AIオート」を搭載してシーンを自動的に認識してくれるけど、もともとシーン自動認識機能は持っており、いち早く料理自動認識を取り入れたのもシャープだ。

Galaxy S10+

スマートフォンカメラ比較 Galaxy S10+のトリプルカメラ。LEDライトの横にセンサーが並んでいるのが分かる
スマートフォンカメラ比較 Galaxy S10+のカメラアプリ。「撮影ガイド」をオンにしたので、中央に大きくガイドが表示されている

 カメラ性能に定評のあるGalaxy。メインカメラはデュアルアパーチャと称して、F1.5/F2.4の自動切り替え式を採用している(でも自動的に切り替わるので、これはあんまし気にしなくてよいかと)。

 個人的な注目ポイントは2つ。1つは超広角が他社よりさらに広角なこと。もう1つは「撮影ガイド」をオンにすると勝手に「ここがベスト」って教えてくれること。撮影ガイドはうざいかもしれないけど、「ああ、ここがオーソドックスな構図なんだな、でも私はこう撮りたいのだ!」って無視して撮ればよいのである。

HUAWEI P30

スマートフォンカメラ比較 P30のトリプルカメラ。複眼スマホを一般化させたシリーズ
スマートフォンカメラ比較 P30のカメラアプリ。マスターAIをオンにした

 メインカメラが4000万画素だけど、通常の写真モードでは「1000万画素」の画像として記録されるので、まあ画素数にとらわれない方がいい。ちょっときれいかも、というくらい。

 注目は望遠カメラがメインカメラの3倍と、ちょっと望遠に強いことと、マスターAIによる被写体認識の進化かな。上のカメラ画面だと、風景と認識して自動的に電子水準器が表示されている(これ、普段は出ていない)。そういう心遣いがある。

Reno 10x Zoom

スマートフォンカメラ比較 Reno 10x Zoomのトリプルカメラ。四角いのが望遠カメラ
スマートフォンカメラ比較 Reno 10x Zoomのカメラアプリ

 HuaweiのP30 Proが日本でまだ発売されていない現在、最も望遠に強いスマートフォンがこのReno 10x Zoom。望遠カメラはメインカメラの5倍を誇っている。

 メインカメラは4800万画素だけど、通常の撮影では1200万画素で記録される。メインカメラは5倍の望遠だけど、カメラアプリで「ズーム倍率」のとこをタップすると、1x→2x→6x→10xと移行していくのがちょっと面白い。なぜそうなのかはレビューをどうぞ。

 「幻惑色」(dazzleカラーモード)のオンオフがあるけれども、今回はオンで撮っている、というか、これ、オンをデフォルトにしていいんじゃないかと思う。

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