少数精鋭モデルで独自の道を進むソニーの2021年新製品「Xperia 1 III」「Xperia 5 III」「Xperia 10 III」。普及モデルのXperia 10 IIIが海外で発売されています。台湾では2021年5月27日、香港では6月2日に販売が始まりました(日本では6月中旬以降、順次発売予定)。
本体カラーは日本と同様にブラック、ホワイト、ブルー、ピンク。ドコモ向けのイエローは出てきませんが、海外限定カラーが今後投入される可能性もあるかもしれません。なお、価格は香港で3499香港ドル(約4万9500円)、台湾で12990台湾ドル(約5万1400円)。約5万円前後という設定です。
香港では予約特典としてスタンド付きケースと保護ガラス、そして1年延長保証が付属。2年間の保証はありがたいものです。なおXperiaのケースは香港ではほとんど売られておらず、ソニーストアでも在庫がないということもよくあります。Xperiaをもっと売るためにはソニーストアにXperiaのケースは過去モデルも含め、全種類常に在庫を置くべきでしょう。
香港(や台湾)発売品とはいえ、基本的なハードウェア設計は変わりません。
本体右側面にGoogle アシスタント用のキーが追加されましたが、筆者を含め、ソニーストアでXperia 10 IIIの実機を触りに来た来客の人たちはこれをカメラの起動・シャッターキーと思う人も多いようでした。「Xperiaといえばカメラ」と思ってしまうだけに、ミドルレンジモデルでもカメラキーはあった方がいいのかもしれません。
モデル名は「XQ-BT52」で、デュアルSIMモデルとなります。デバイス情報を見るとSIM2枚に対応していることが分かります。
実際にSIMカードトレイを抜いてみると、表側にはIMEI番号が2つと「SIM1」の記述があり、裏側には「SIM2」と「microSD」の記述があります。SIMトレイの抜き差しを指先の爪でできるのはソニーならではの便利な機能ですね。
筆者はフラグシップとなるXperia 1 IIIから先に発売すると思っていました。しかし先にフラグシップを出してしまうと、価格が手ごろなミドルレンジモデルへの注目が薄れてしまうかもしれません。Xperia 10 IIIの価格設定はSamsungのGalaxy Aシリーズの5G普及モデルと比べても悪くなく、中国メーカーを考えていた消費者の目をひきつける効果もあるでしょう。引き続き上位モデルの早期登場を期待しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.