KDDI決算で明らかになった新料金プランの影響 「UQ mobile」をユーザー獲得の武器に石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2021年07月31日 06時00分 公開
[石野純也ITmedia]
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ライフデザイン領域やビジネスセグメントで通信をカバー

 ただし料金値下げの影響は大きく、5Gへの移行によるトラフィック押上げ効果があっても、ゼロにはならない。高橋氏が「お客さま還元の競争によって料金が下がってきているため、(増収に転じる)タイミング(を予想するのは)は難しい」と述べているように、しばらくは通信収入の減収が続く見込みだ。年間で600億円から700億円の減収予想が立てられている以上、数年単位で減収が続く可能性は高い。

 こうした減収を補っていくのが、ライフデザイン領域や法人向けのビジネスセグメントだ。ライフデザイン領域は90億円の増益、ビジネスセグメントは一過性の利益影響があり15億円の減益となったものの、「成長をけん引している」(同)という「コーポレートDX」や「ビジネスDX」「事業基盤サービス」の3分野は、売上高が前年同期比18%増の2453億円と大きく成長した。

KDDI ライフデザイン領域とビジネスセグメントの2本柱を成長させる戦略を描く

 コンシューマー向けのライフデザイン領域は、コアとなるサービスが順調に拡大。auでんきは契約者数が296万に達し、au PAYカードの会員数も670万まで増加した。「auスマートパス」と「auスマートパスプレミアム」の契約者数は、合算で1557万契約まで伸びている。また、金融・決済取扱高は前年同期比1.3倍の2.5兆円になり、「堅調に拡大している」(同)。

KDDI auでんき、au PAYカード、auスマートパス会員数はいずれも順調に伸びている
KDDI 金融や決済もKDDIが注力している分野。取扱高は大きく伸びていることが分かる

 au PAYの会員数は3300万を突破した。au経済圏を拡大するため、6月にはフードデリバリーサービスのmenuと資本業務提携。ヘルスケア領域では、6月に「auウェルネス」がオンライン診療に対応した他、9月からは同アプリ上でのオンライン服薬指導を利用できるようになる。こうした取り組みを通じて、ユーザーとの接点を強化しながら、通信サービスとの相乗効果を発揮していく方針。通信サービスで勢いを取り戻しつつ、料金値下げによる減収をどうカバーしていくかが2022年度の焦点になりそうだ。

KDDI フードデリバリーやヘルスケアを取り込み、au経済圏を強化している
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