広角カメラはノーマルモデルもProモデルも進化した。ノーマルモデルはセンサーサイズが大きくなり、センサーシフト式の手ブレ補正が搭載された。センサーの画素サイズは1.7μmになったそうで、この組み合わせは前年の12 Pro Maxと同じだ。
【訂正:2021年9月21日12時00分 初出時、iPhone 13 Pro/13 Pro Maxのセンサーの画素サイズは「12 Pro/Pro Maxと同じだ」としていましたが、iPhone 12 Proの画素サイズは1.4μmのため、「12 Pro Maxと同じだ」としました。おわびして訂正いたします】
12 Proのカメラユニットがノーマルモデルに来たといえる。となると、13 Proのカメラはさらに進化するわけで、レンズが何とF1.5とわずかながら明るくなり、さらに画素サイズが1.9μmとさらに大きくなったのだ。0.2μmの差なんだけど、このクラスになってくると0.1μmの差がでかいのだ。
ちなみに今は小さいもので0.9μmなんてところにまで来ているので、その2倍以上あるのだ。1つ1つの画素が大きいと、その分多くの光を受けられるので、よりダイナミックレンジが広く、ノイズも乗りにくくなる。
実際に目に見える差がどのくらい出るかは微妙だけど、室内などやや暗いシーンでよりよい仕事をしてくれる、つまり被写体ブレもノイズも少ないクオリティーの高い写真を撮れるはずだ。
ついでに、センサーサイズが大きくてレンズも明るいと、被写界深度が浅くなる。つまり、ポートレートモードを使わなくても近距離の撮影なら背景がそこそこボケるようになる。
ただ、カメラを物理的に進化させると……つまりセンサーサイズを大きくしたりレンズのクオリティーを上げたりすると、どうしてもカメラユニットは大きく分厚くなる。使う側がそれを許容するかどうかだよな、とは思う。
ちなみにわたしはかなり許容します。実は高性能になるならカメラユニットが多少出っ張っても気にしない派です。
そして望遠カメラ。
iPhone 12では12 Proは2倍の望遠、12 Proではちょっと伸びて2.5倍の望遠カメラを搭載していたのだけど、13 Pro/Pro Maxは何といきなり望遠側が伸びて3倍の77mm相当に!
これはちょっとびっくり。しかも、ProとPro Maxで同じ仕様になったというのもありがたい。
77mm相当とより望遠になったことで、レンズの絞り値がF2.8とちょっと暗くなったのは残念なんだけど、77mmといえば立派な中望遠の画角であって、望遠っぽい写真を撮れてよい。ポートレートを撮るときなんか、より形がきれいに背景もすっきり撮れるしね。
ただ、26mmと77mmってけっこう離れており、その間は広角カメラのデジタルズームになるので、画質的にどうなのかなってのは気になるところ。その間で撮りたいことってけっこうあるからね。そこは実機が来たら試してみたい。
大事なのはスペックじゃなくて、いざ撮影したときによい結果が得られるか否かだからね。iPhoneはそこがけっこう優秀なので、今回も期待しているのである。
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