エシカルな国産スマホ「arrows N」が目指すサステナブルとは? FCNTが説明(1/3 ページ)

» 2023年02月08日 18時30分 公開
[石井徹ITmedia]
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 FCNTは2月7日、NTTドコモ向けに納入する5Gスマートフォン「arrows N F-51C」の製品説明会を開催した。この説明会では、arrows Nが掲げる「サステナビリティー(持続可能性)」をテーマに、同社の戦略や製品化までの背景、パートナー企業との取り組みが解説された。

arrowsn 「サステナブルなスマホ」を目指して作られたarrows N F-51C
arrowsn 長期間飽きずに使えるシンプルな外観
arrowsn 左から、Gabの山内萌斗CEO、NTTドコモ プロダクト部長の松野亘氏、FCNTの外谷一磨氏と荒井厚介氏

arrowsは「サステナブル性能」を新たな競争軸に

 FCNTは、2016年に富士通の携帯電話端末事業を継承する受け皿会社「富士通コネクテッドテクノロジーズ」として設立された。同社は2018年にポラリス・キャピタル・グループの傘下に入り、富士通との資本関係を完全に解消したことを機に現在の社名に改めた。なお、現在のFCNTはポラリスが設立した純粋持株会社「REINOWAホールディングス」の傘下にある。

 同社の主力事業は、旧富士通コネクテッドテクノロジーズ時代から引き続き「arrows」や「らくらくスマートフォン」を始めとする携帯電話端末に関する事業だ。今回登場するarrows Nは、2度目のリニューアルを行ったarrowsブランドの初号機となる。

 FCNTの田中典尚氏社長は「arrowsブランドでは、パートナーの方々とも協力してサステナブルな社会を実現していきたい」と語る。

arrowsn 3代目のarrowsブランドは「サステナブルなブランド」という位置付け。ロゴも丸みを帯びた形状となった
arrowsn FCNTの田中典尚社長

 同社で製品戦略を担当する外谷一磨氏は、富士通時代からの30年間を「(搭載する機能について)『時代が早すぎる』とやゆされながらも、いろいろな挑戦を積み重ねてきた。それが“F”のDNA」と振り返る。

 この「FのDNA」に照らすと、2021年に投入したエントリーモデル「arrows We」は「コロナ禍に、デジタルなコミュニケーション手段が無いと社会が断絶してしまうという危機感から開発し、『誰一人取り残されないデジタル社会』を実現する」ために開発された製品だったという。

 そして、今回のarrows Nでは「もの作りにおけるサステナビリティ」を主題としている。工業製品であるスマートフォンは、製造の段階で大量にCO2を消費する。使い終わった後も一部はリサイクルされず「デジタルごみ」として不法投棄されている実態もある。EU(欧州連合)では環境に配慮した端末製造や部品調達の基準作りが始まっているなど、世界的にも環境に配慮する機運が広がっているという。

 そのような風潮の中、外谷氏は新しいarrowsブランドにおいて、「スマホの新たな競争軸として『サステナブル性能』を据える」ことを提案すると語る。

arrowsn FCNT プロダクト&サービス企画統括部 プリンシパルプロフェッショナルの外谷一磨氏
arrowsn FCNTは前身の富士通時代から、時代を先取りした携帯電話を投入し続けてきた

 arrows Nの発売後も、FCNTは今後も環境に配慮した製品設計を継続し、製品を売ることだけに特化した従来のメーカー型のビジネスモデルからの脱却を図る方針だ。製品製造から販売、アフターサポートに至るまで環境に配慮した商品展開を進め、「携帯電話市場のサーキュラーエコノミー(循環型経済)の構築を目指す」という。

arrowsn arrows Nはサステナビリティに本気で取り組む新arrowsブランドを象徴するモデルとなる

 環境に配慮した製品設計は、Appleがリサイクル素材や再生エネルギー活用の継続的に取り組みを進めている他、韓国Samsung Electronicsも「Galaxy S23シリーズ」で再生素材の利用比率を高めるなど、スマホメーカー各社で取り組みが広がりつつある。

 こうした市場環境下において、FCNTは「設計から製造まで国内で完結すること」を強みとしてアピールする方針だ。

 外谷氏は「FCNTはガラパゴスとやゆされることもあるが、小ロットでもニーズに合った製品を開発できる機動力と、グループで国内に製造拠点を有するFCNTだからこそ、サプライチェーン全体で環境に配慮した製品開発モデルが作れる」と強調する。

arrowsn 循環型経済の実現に向け、スマホメーカーのビジネスモデルも再構築する方針
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