「改悪」と話題の楽天SPU どんなユーザーがお得になるのか試算した

» 2023年11月06日 14時30分 公開
[山本竜也ITmedia]

 楽天グループは、12月1日から楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)について、ポイント倍率や獲得上限ポイント、達成条件などを一部変更すると発表しました。ポイント倍率が増加しているものが多く、一見するとお得になった感もあるのですが、よく見ると獲得上限ポイントが大幅に減少しており、ネット上では改悪だとの声も多く聞かれます。

SPU 楽天SPUの特典内容が12月1日から変更されます

 確かに楽天経済圏のヘビーユーザーにとっては改悪になりそうですが、よくよく見てみると多くの人、特に楽天モバイルユーザーにとっては恩恵が大きくなりそうな変更となっています。※料金は全て税込み。

 楽天SPUは、楽天グループのサービスを利用するほど楽天市場での買い物時にポイント倍率が高くなるというサービス。例えば、通常の楽天市場での買い物時のポイント還元は1倍(100円につき1ポイント、つまり1%)ですが、楽天モバイルのRakuten最強プラン契約かつ楽天ダイヤモンド会員であれば、+3倍(通常の1倍とあわせて合計4倍)となります。

 ダイヤモンド会員になる条件は、「過去6カ月で4000ポイント以上、かつ30回以上ポイントを獲得、かつ楽天カードを保有」です。会員ランクを決める際のポイントにはSPUでの獲得分は含まれないので、単純に6カ月で40万円(毎月約6万7000円)の買い物が必要です。加えて楽天カードの保有が必要なので、楽天市場での買い物には楽天カードを使っていることが多いのではないでしょうか。

 これを加味すると、楽天市場で1カ月に10万円の買い物をした場合、獲得ポイントはダイヤモンド会員が6000ポイント、ダイヤモンド会員以外が5000ポイントになります。

SPU 従来は月10万円を楽天市場で買い物すると、5000〜6000ポイント獲得できました

 なお、楽天会員の通常ポイントには上限がありませんが、楽天SPUで1カ月に獲得できるポイントには上限が設定されています。例えば楽天モバイルの場合、従来の上限は7000ポイント(Rakuten最強プラン契約でダイヤモンド会員の場合)です。ちなみに、7000ポイント獲得するには23万3333円の買い物が必要となります。

 12月1日以降、このポイント倍率が変更になり、楽天モバイルのRakuten最強プラン契約なら、楽天の会員ランクに関係なく+4倍(通常の1倍とあわせて合計5倍)となります。

SPU 12月以降は倍率が高くなる代わりにポイント上限が低くなります

 還元率が高くなり、お得感がアップしたようにも思いますが、ポイント倍率のアップとあわせてポイント上限が引き下げられており、楽天市場で毎月多くの買い物をしている人ほど恩恵が下がってしまう印象です。楽天モバイルのポイント上限2000ポイントは、改訂前はダイヤモンド会員なら6万6666円、ダイヤモンド会員以外は10万円で達するので、これらの金額未満であれば、従来よりもお得になる計算です。改訂後は5万円分の買い物で上限2000ポイントに到達するので、月5万円までの買い物なら、ポイントの足切りにあわず、全面的にお得といえます。

 ここまで楽天モバイルを契約していた場合を例にしてきましたが、他のサービスが+0.5倍〜+1倍なのに対し、楽天モバイル契約では+4倍と破格の倍率になります。また、従来のSPUは、上限ポイントが高く設定されており、楽天を使えば使うほどポイントがたまりやすい、楽天経済圏のヘビーユーザーを優遇していた施策でした。しかし、今回の改訂により、全体的に倍率を高めつつ上限ポイントを下げており、ヘビーユーザーよりもライト層を取り込もうとしている印象です。

SPU 12月以降は楽天モバイルユーザーが優遇されます

 楽天プレミアムカードの特典分もポイント倍率+2倍、ポイント上限1万5000ポイントが廃止され、倍率は通常の楽天カードと同じになり、ポイント上限は5000ポイントになります。このあたりからも、ヘビーユーザーの優遇を止めようとしていることがうかがえます。

 これまで楽天経済圏にどっぷりとはまっていたというヘビーユーザーからすると改悪になってしまいますが、毎月5万円程度の買い物しかしないライトユーザーにとってはほとんど影響がありません。楽天モバイルを契約しているなら、むしろポイント還元が多くなるという人が多いはずです。

 楽天モバイルのRakuten最強プランは、データ使用量3GBまで1078円、20GBまでは2178円、それ以降は3278円の3段階制プラン。多くの人は20GB以内に収まると思うので、楽天で毎月5万円の買い物をするのであれば、楽天モバイルの料金をポイント分だけで相殺できます。楽天モバイルのSPU優遇により、契約ユーザーを増やしたいという思惑もありそうです。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月17日 更新
  1. 専用充電器はもう不要? 中韓スマホから国内勢まで巻き込む「USB PPS」急速充電の新常識 (2026年07月14日)
  2. 日本通信がMVNOサービスでシェア5位に 月額290円からの“合理的プラン”が好調 (2026年07月15日)
  3. “クレカ障害”の原因、三井住友カードが明らかに 都内店舗は「現金や交通系ICカードをご利用ください」と客に案内 (2026年07月16日)
  4. “クレカ障害”にJCBと楽天カードがコメント 朝のラッシュを直撃 (2026年07月16日)
  5. “QR切符”は改札をスムーズに通過できる? 「ゆりかもめ」が導入し話題、メリットは何か (2026年07月15日)
  6. 最大21日間駆動、オフラインマップにも対応した「Xiaomi Watch S5」がAmazonで販売中 (2026年07月16日)
  7. “クレカ障害”で「現金を持つべき?」の声 三井住友カード「弊社システムで障害は発生していない」 (2026年07月16日)
  8. なぜ「ドコモ銀行」じゃない? 「ドコモSMTBネット銀行」の名称に隠された通信と金融の“パワーバランス” (2026年07月15日)
  9. LINEの新「プレミアムブロック」で完全な“絶縁”が可能に? 従来のブロック機能との決定的な違い (2026年07月15日)
  10. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー